社会保険労務士法人ティグレのお役立ちコラム

社員旅行積立金を給与から天引きできるか   [2015.02.04]

社員旅行積立金や、社宅費用、財形貯蓄の積立金などの金銭を毎月の給与から天引きする際には、以下の点に注意をする必要があります。

 

賃金全額支払いの原則:

給与については「賃金全額払いの原則」があります。原則としてその月に支払うことが確定した給与は全額を支払わなければなりません。ただし、次の二つの例外があります。

 

1、法令に別の定めがある場合

所得税や社会保険料、雇用保険料など法律で認められている金銭は給与から天引きすることができます。

 

2、労使協定で定めた場合

労働者の過半数代表者と会社とで「この金銭は給与から天引きをする」と取り決めをし、労使協定書を結んだ場合は、例外的に給与からの天引きが認められます。この労使協定書は任意様式でよいとされていますが、少なくとも「(1)控除の対象となる具体的な項目、(2)右の各項目別に定める控除を行う賃金支払日」について記載しなければなりません。また、労使協定で定めたからと言っていくらでも天引きしてもよいものではなく、働く人の生計費も考慮して納得できる範囲で定めるべきでしょう。

 

ちなみにこの労使協定は、「時間外労働に関する協定(いわゆる36協定)」のように労働基準監督署への届け出をする必要はありません。締結した協定書類は会社で保管しておいてください。

 

 

給与の前借分を天引きする場合:

給与の前借をした分を次月の給与から天引きする場合については、その月および次月の給与を全額払ったことには変わりはないため、この賃金全額払いの原則には違反しないとされています。つまり、給与の前借分を天引きする点では賃金控除の協定は必要ありません。

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