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「雇用契約書」が大切な本当の理由② [2013.02.01]
労使間で締結する雇用契約書には法令上の決まりがあり、またトラブル回避のためにリスクポイントを押さえた内容にする必要があります。
本稿では、前号に引き続きQ&A方式で重要な点をご説明します。
【Q1】雇用契約書には、どんな項目を記載すればよいでしょうか。
【A1】雇用契約書(労働条件通知書)には、「絶対に書かなければならないこと」と
「決まりがあるなら明示しなければならないこと」があります。
<絶対に書かなければならないこと>
(絶対的明示事項)
・雇用契約期間・更新の有無、更新の判断基準
・就業場所、転勤の可能性の有無、従事する職種
・始業および就業の時刻、休憩時間、休日、休暇
・所定時間を超える労働の有無
・交代制について(交代制がある場合)
・賃金額、計算及び支払方法、賃金締日支払日
・昇給について ※1
・定年・継続雇用等
・退職について(解雇の事由を含む)
※1 昇給については、口頭で明示してもよい。
<決まりがあるなら明示しなければならないこと>
(相対的明示事項)※2
・退職金、賞与その他臨時に支払われる賃金
・労働者に負担させる食費や作業用品
・安全及び衛生に関する事項
・職業訓練に関する事項
・災害補償及び業務外の傷病補助に関する事項
・表彰及び制裁に関する事項
・休職に関する事項
※2相対的明示事項は、口頭で明示してもよい。
企業の雇用契約書について、
これらの項目がもれなく記載されているかを確認してみて下さい。
【Q2】今まで雇用契約書を取り交わしていなかったのですが、
今後パートも含め全員分の雇用契約書を整備したいと考えています。
入社後相当年数経過している従業員との雇用契約締結は、どのように進めればよいでしょうか。
【A2】入社後相当年数経過した従業員との雇用契約については、
例えば「新事業年度」「新年」「組織変更等の日」など
切りのよいタイミングでの一斉整備をご検討ください。
既存の従業員の中には、入社から何度も賃金など労働条件が変わっている方もいらっしゃると思いますので、入社時に遡って雇用契約を締結することが困難です。
そのような場合は、従業員の納得性が高い日付から「改めて今後の労働条件はこうです」と雇用契約を結ぶと良いでしょう。
ただし、企業規模や既存社員の方の勤続年数によっては、「なぜ今さら雇用契約書を結ぶのか?」といった警戒・反発・不審を招く可能性もありますので、雇用契約書整備は慎重に進める必要があります。
また、雇用契約書は、就業規則との整合性についても注意しなければなりません。
雇用契約書と就業規則との間にズレや矛盾はないか、併せて検討していくことが必要です。
雇用契約書についてのご不明点は、お気軽に当事務所までお尋ね下さい。
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