社会保険労務士法人ティグレのお役立ちコラム

年金分割③   [2019.04.03]

実際の年金分割の流れについて

前回まで、概要、相違点等2回に分けて説明してきました。
年金分割のうち、合意分割、3号分割をどのように使い、どこに注意するかお分かりになったかと思いますが、
実際どのように計算すればいいか混乱するケースもあるかと思います。

・3号分割のみの婚姻期間で形成されている場合
・合意分割のみの婚姻期間で形成されている場合

この2ケースにおいては考え方は非常に明確ですが、3号分割の期間と合意分割の期間が混在する場合、どのように考えればいいのでしょうか?

結論としては結果は合意分割の結果と変わらない、ということになります。

3号分割と合意分割の期間が混在する場合、手続き上先に3号分割があったものとみなし、その後合意分割の手続きに移行します。

3号分割の結果、それぞれの標準報酬総額が異なったとしても、その結果を合意分割の按分割合に再分配するので、はじめから合意分割をした結果と変わらなくなります。
つまるところ、合意分割で請求した按分割合に必ず落ち着くのです。

文章のみですと、イメージしにくいので、実際の例で考えてみましょう。

事例
ある夫婦の合意分割の按分割合を45%、婚姻期間5年、夫の標準報酬総額3000万円、妻の標準報酬月額を1000万円、夫婦総額4000万円とする。

合意分割のみの期間の場合
合意分割前の割合は、夫が3000万÷4000万=0.75 すなわち75%、妻が25%ととなります。
按分割合の請求は妻45%と仮定しましたので、夫55%になるよう調整が必要となります。夫の総額は4000万×55%により、2200万円となります。分割前は3000万円でしたので、800万円を妻に移す必要があります。

3号分割と混在する場合
離婚前の2年を3号分割と仮定し、その間夫の標準報酬総額が1200万円だったとします。
4年間1800万円、2年間1200万円、妻の標準報酬月額が4年間1000万円、2年間0円になります。

年金分割前の割合に関しては、合意分割同様、夫75%、妻25%となります。
3号分割が含まれる場合は、先に分割を行いますので、まず1200万円の50%すなわち、600万円を妻に移行します。したがって、夫の総額は1800万円+600万円=2400万円、妻は1000万円+600万円=1600万円になります。(夫60%、妻40%になり合意分割をする上での下限が40%に引きあがります。)

この状態からさらに合意分割で定めた按分割合にて再計算することになります。妻が45%、夫が55%になるためには200万円の記録を妻に移行することが必要になります。

結果的には、夫の標準報酬総額が2200万円、妻の標準報酬総額が1800万円となり、合意分割のみのパターン同様となります。

以上が実際年金分割を行った場合の計算方法の基本的な考えとなります。
標準報酬総額の計算等は複雑ですが、実際の手続きの際には、「年金分割のための情報通知書」を請求することが出来ます。

3号分割を踏まえた正確な年金額を把握するためには、情報通知書での確認も併せて必要となるでしょう。

最新記事

カテゴリ別

月別記事

サービス案内

お役立ちコラム 新着記事

社会保険労務士法人ティグレ

  • 東京
  • 〒160-0023
  • 東京都新宿区西新宿6-12-1
    パークウェストビル10F
  • 電話:03-5321-6346
  • FAX:03-5321-5724
  • 大阪
  • 〒540-0012
  • 大阪市中央区谷町2-6-4
    谷町ビル8F
  • 電話:06-6943-9338
  • FAX:06-6943-9339
  • 名古屋
  • 〒460-0002
  • 名古屋市中区丸の内1-17-29
    NFC丸の内ビル9F
  • 電話:052-205-7209
  • FAX:052-205-7206
  • 福岡
  • 〒812-0038
  • 福岡市博多区祇園町4-60
    博多祇園プラザビル6F
  • 電話:092-273-2880
  • FAX:092-273-2881

事務所案内の詳細

お問い合わせフォーム

ティグレグループ リンク