社会保険労務士法人ティグレのお役立ちコラム

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休業手当を支給した月が含まれる場合の離職証明書等の記入の仕方   [ 2020.08.26 ]

退職時の離職票発行や育児休業をこれから迎える従業員がいる際、休業手当が支給される月が含まれる場合の注意点と給付金、基本手当等額の算定の方法についてご案内します。


休業手当額は賃金の算定に含まれるか?

原則として、休業手当は賃金と認められます。

従って、離職した際の基本手当額の算定や育児休業の際の給付金額の算定において除外せず、計算に含める必要があります。


休業手当の支給期間を含む場合の特例


休業手当は賃金としては含まれますが、休業手当の支払いが含まれる月にて給付金や手当額が算定されてしまうと、著しく低く算定される場合があります。

そこで、その場合は通常と異なる計算が採用されます。


通常賃金日額は、

(1)休業もしくは離職前6か月間の賃金総額/180※

で計算されますが、休業手当が当該期間に含まれる場合、

(2)(6ヶ月の賃金-休業手当)/(180-休業日数)


(1)(2)いずれかの高い方が採用されることになります。


※上記例は月給者を対象とした場合になります。日給・時給者の場合は180日ではなく、労働日数で算出した最低保障額との比較になります。


離職票等の記載の注意点

休業手当を含む月がある場合には、証明書等の記載において算定賃金や、算定基礎日数から除外する必要はありません。ただし、基本手当等の額を計算する際に、休業手当の額、休業日数の情報が必要となりますので、必ず備考欄への記載が必要となりますので注意が必要です。

備考欄記載例(○/○~○/○、計○日休業 休業手当額○○円)

新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金について   [ 2020.08.11 ]

7月10日にかねてから公表されていた、企業から休業手当が支給されなかった場合に労働者に直接給付される支援金の詳細情報が発表されました。
原則的には労働者が申請する様式ですが、一部事業主が記入するべき欄もあります。


支給要件

(1) 令和2年4月1日から9月30日の間に事業主の指示を受けて休業した中小事業主に雇用される労働者であること

(2) 上記(1)による休業に対し、休業手当が支給されていないこと

(3)会社が労災保険に加入していること(雇用保険加入対象者がいる場合は雇用保険も設置していること)

(4)会社が申請に協力すること(申請書等の署名、捺印箇所があるため)


支給金額

休業前の1日当たり平均賃金※×80%(上限日額11,000円)×(各月の暦日数―就労もしくは労働者の事情で休んだ日)

※原則過去6ヶ月の内、任意の3か月を90で除して算定する(少数点以下切捨て)

例:4月10日から休業した場合の平均賃金日額計算について
給与(3月:30万、2月:25万、1月:28万、12月:26万)の労働者の日額は、
(30万+28万+26万)÷90日=9,333円


申請方法

(1)原則、郵送申請(オンライン申請準備中)
(2)労働者本人の申請(事業主経由の申請も可能※)

※労働者が複数事業書で働く場合は別途申請書が設けられているので注意が必要です。


必要書類

(1)申請書※

※複数事業所で働く労働者は複数事業所分、まとめて申請する必要があります。
別々に申請した場合、あとから申請した分は無効となるので注意が必要です。

(2) 支給要件確認書(事業主及び労働者の署名が必要)

(3)本人確認書類(顔写真等がある免許証、マイナンバーカードの写し等)

→ただし学生証等の場合は顔つきでも本人確認書類が2種類必要となります。(クレジットカード、保険証等)

(4) 口座確認書類(労働者本人の通帳の写し等)

(5) 休業開始前賃金および休業期間中の給与を証明できるもの

→賃金台帳、給与明細、振り込み通帳の写し等


詳しい情報については、厚生労働省の以下のリンクを参照してください。

記入方法の解説動画も掲載されているようです。

https://www.mhlw.go.jp/stf/kyugyoshienkin.html>

不当労働行為とは   [ 2020.07.29 ]

労働組合の組合員数、および組織率は総じて低下していますが、一方でパート労働者などの労働組合の組織率は近年上昇しています。

さて、労働組合の組合活動は法律で保障されています。労働組合の交渉を無視したり、組合員にならないよう会社が働きかけることなどを「不当労働行為」といい、厳しく禁じられています。会社の担当者は以下の禁止行為の内容を確認、理解してください。

 

〔不当労働行為として禁止される行為〕

⑴組合員であることを理由とする解雇その他の不利益取扱いの禁止(第1号)

①労働者が、

・労働組合の組合員であること、

・労働組合に加入しようとしたこと、

・労働組合を結成しようとしたこと、

・労働組合の正当な行為をしたこと、

を理由に、労働者を解雇したり、その他の不利益な取扱いをすること。

②労働者が労働組合に加入せず、又は労働組合から脱退することを雇用条件とすること(いわゆる黄犬契約)。

 

⑵正当な理由のない団体交渉の拒否の禁止 (第2号)

使用者が、雇用する労働者の代表者と団体交渉をすることを、正当な理由なく拒むこと。

※使用者が形式的に団体交渉に応じても、実質的に誠実な交渉を行わないこと (「不誠実団交」)も、これに含まれます。

 

⑶労働組合の運営等に対する支配介入及び経費援助の禁止 (第3号)

①労働者が労働組合を結成し、又は運営することを支配し、又はこれに介入すること。

②労働組合の運営のための経費の支払いにつき経理上の援助を与えること。

 

⑷労働委員会への申立て等を理由とする不利益取扱いの禁止 (第4号)

労働者が労働委員会に対し、不当労働行為の申立てをし、若しくは中央労働委員会に対し再審査の申立てをしたこと、又は労働委員会がこれらの申立てに関し調査若しくは審問をし、若しくは労働争議の調整をする場合に労働者が証拠を提示し、若しくは発言したことを理由として労働者を解雇し、その他の不利益な取扱いをすること。

平均賃金の基本的考え方   [ 2020.06.10 ]

新型コロナウイルス感染拡大に伴い、休業手当や、雇用調整助成金申請にあたりまして、
平均賃金の算出方法について、多くお問い合わせ頂いております。

計算方法につきまして、改めて整理させて頂きます。
(1)	原則
「平均賃金」(労働基準法12条)によりますと、基本的な算出方法は以下の通りです。

平均賃金=算定すべき事由の発生した日以前(=前日)、3ヶ月間に支払われた賃金総額÷3ヶ月間の総日数(総歴日数)
※賃金締切日がある場合は、起算日は算定事由発生日直前の賃金締切日になります。

(2)	最低保障額
ただし、日給制、時間給制、出来高払制、請負制の場合、以下の最低保障額を下回ってはいけません。

最低保障額=3ヶ月の賃金の総額÷3ヶ月の実労働日数×60%

前述の(1)原則に基づいて計算された「平均賃金」が最低保障額を下回った場合は最低保障額が「平均賃金」として採用されます。

(3)	入社3ヶ月未満の場合

雇入れ後3ヶ月に満たない労働者については、雇入れ後の期間とその期間中の賃金とで「平均賃金」を算出いたします。ただし、(1)原則同様、直前に賃金締切日がある場合には起算日は賃金締切日になります。

(4)	勤務実績がない等、どの方法によっても算出が難しい場合
新型コロナウイルス感染症により、こういったケースも多くみられるかと思います。
労働基準法第12条第8項並びに労働基準施行規則第4条によりますと、
平均賃金は、都道府県労働局長の定めるところによる、と記されております。
ただし、具体的計算方法は定められておりません。

弊所にて、都内の労働基準監督署に問い合わせたところ、
通常、労災申請等の場合で、算出が難しい対象者につきましては、直接都道府県労働局長による決定通知が下りるそうです。

ただし、今回のコロナウイルスのように休業手当算出のために、平均賃金を計算したい等の場合、都道府県労働局長の決定を待つというのは、現実的とは言えません。

具体的計算方法につきましては、4月23日現在、労働基準監督署でも統一の指針が確定していないようです。

実際に該当労働者がいる場合には、会社の管轄の労働局、労働基準監督署までご相談ください。

健康診断後の医師などの意見徴収について   [ 2020.05.06 ]

会社は、会社が行う健康診断の結果、異常の所見があると診断された労働者について、当該労働者の健康を保持するために必要な措置について聴取した医師又は歯科医師の意見を十分勘案し、必要があると認めるときは、当該労働者の実情を考慮して、就業場所の変更、作業の転換、労働時間の短縮、深夜業の回数の減少、昼間勤務への転換等の措置を講ずるほか、作業環境測定の実施、施設又は設備の設置又は整備、当該医師等の意見の衛生委員会若しくは安全衛生委員会又は労働時間等設定改善委員会への報告その他の適切な措置を講ずる必要があります。

 

意見の内容

もらうべき意見の内容は次の2つです。

 

1、就業区分及び就業上の措置の内容

2、作業環境管理・作業管理について

 

1の就業区分とは、「通常勤務(通常の勤務でよいもの)」「就業制限(勤務に制限を加える必要のあるもの)」「要休業(勤務を休む必要のあるもの)」に分かれます。

就業上の措置とは、勤務による負荷を軽減するための、⑴労働時間の短縮、⑵出張の制限、⑶時間外労働の制限、⑷労働負荷の制限 、⑸作業の転換、⑹就業場所の変更、⑺深夜業の回数の減少、⑻昼間勤務への転換等を指します。

 

2について、健康診断の結果、作業環境管理及び作業管理を見直す必要がある場合には、作業環境測定の実施、施設又は設備の設置・整備、作業方法の改善、その他適切な措置について意見を求めることとされています。

 

 

関連条文

◆労働安全衛生規則

(健康診断の結果についての医師等からの意見聴取)

 

第五十一条の二  

第四十三条等の健康診断の結果に基づく法第六十六条の四の規定による医師又は歯科医師からの意見聴取は、次に定めるところにより行わなければならない。

 

 一  第四十三条等の健康診断が行われた日(法第六十六条第五項ただし書の場合にあっては、当該労働者が健康診断の結果を証明する書面を事業者に提出した日)から三月以内に行うこと。

二  聴取した医師又は歯科医師の意見を健康診断個人票に記載すること。

 

2 法第六十六条の二の自ら受けた健康診断の結果に基づく法第六十六条の四の規定による医師からの意見聴取は、次の定めるところにより行わなければならない。

一 当該健康診断の結果を証明する書面が事業者に提出された日から二月以内に行うこと。

二 聴取した医師の意見を健康診断個人票に記載すること。

 

3 事業者は、医師又は歯科医師から、前二項の意見聴取を行う上で必要となる労働者の業務に関する情報を求められたときは、速やかに、これを提供しなければならない。

新型コロナウイルス感染時の傷病手当金受給について   [ 2020.05.01 ]

感染症で会社を休んだ場合、健康保険の傷病手当金を受給できるかについて、厚生労働省よりQ&A方式で健康保険組合等へ連絡がされました。いくつかピックアップしてご紹介します。

 

【Q1】 被保険者が新型コロナウイルス感染症に感染しており、療養のため労務に服することができない場合、傷病手当金は支給されるのか。

【A】 被保険者が業務災害以外の理由により新型コロナウイルス感染症に感染してい

る場合には、他の疾病に罹患している場合と同様に、療養のため労務に服すること

ができなくなった日から起算して3日を経過した日から労務に服することができ

ない期間、直近 12 か月の標準報酬月額を平均した額の 30 分の1に相当する額の3

分の2に相当する金額を、傷病手当金として支給することとなる。

 

【Q2】被保険者には自覚症状はないものの、検査の結果、「新型コロナウイルス陽性」と判定され、療養のため労務に服することができない場合、傷病手当金は支給されるのか。

【A】傷病手当金の対象となりうる。

 

【Q3】被保険者が発熱などの自覚症状があるため自宅療養を行っており、療養のため労務に服することができない場合、傷病手当金は支給されるのか。

【A】傷病手当金の対象となりうる。

 

【Q5】発熱などの自覚症状があるため自宅療養を行っていた方が、休職して4日目以降に帰国者・接触者相談センターに相談したものの、体調悪化等によりその日には医療機関を受診できず、結果として、その翌日以降、医療機関を受診せずに病状の改善が見られた場合には、傷病手当金は支給されるのか。支給される場合、医師の意見書を添付することができないが、何をもって労務不能な期間を判断するのか。

【A】傷病手当金の支給対象となりうる。

本問のように、医療機関への受診を行うことができず、医師の意見書を添付でき

ない場合には、支給申請書にその旨を記載するとともに、事業主からの当該期間、

被保険者が療養のため労務に服さなかった旨を証明する書類を添付すること等に

より、保険者において労務不能と認められる場合、傷病手当金を支給する扱いとす

る。

 

傷病手当金の申請として、通常時と大きく違うのはQ5におけるA医師の意見書の添付が無くても受給対象になりうる点かと思います。

 詳細は以下よりご確認くださいませ。

 

新型コロナウイルス感染症に係る傷病手当金の支給に関するQ&A

https://www.mhlw.go.jp/content/000604969.pdf

労働安全衛生法に基づく健康診断の種類   [ 2020.03.25 ]

労働安全衛生法では、使用者(会社)に対して、健康診断の実施を義務付けています。その種類と内容は以下の通りです。

 

1、種類

(1)一般健康診断(法第66条第1項)

 ・ 雇入時の健康診断(則第43条)

 ・ 定期健康診断(則第44条)

 ・ 特定業務従事者の健康診断(則第45条)

 ・ 海外派遣労働者の健康診断(則第45条の2)

 ・ 結核健康診断(則第46条)

 ・ 給食従事者の検便(則第47条)

 ・ 自発的健康診断(則第50条の2)

(2)特殊健康診断(法第66条第2項及び第3項、じん肺法)

 ・ 高圧室内作業に係る業務、潜水業務、放射線業務、特定化学物質を取り扱う業務等の有害な業務に従事する労働者に対する健康診断(令第22条)

 ・ じん肺健康診断(じん肺法)

 

一般的な企業では、①雇入時の健康診断②定期健康診断の実施についてできているかを確認してください。定期健康診断は1年に1回です。

ただし、深夜業や坑内業務、その他著しく暑熱又は寒冷な場所における業務など一部の業務に従事する労働者に対しては、配置換えの際又は6ヶ月ごとに1回、特定業務従事者の健康診断を実施することが求められます。特に深夜業についてはコンビニの深夜勤務者なども対象となりますのでご注意ください。

 

又、有機溶剤を取り扱った業務、放射線業務など特に健康に被害を及ぼす可能性の高い業務につくものに対しては、特殊健康診断を定期に行う必要があります。

 

2、健康診断項目

健康診断項目としては主に次のようなものがあります。健康診断の種類によって求められる検査項目が変わります。

 ① 既往歴及び業務歴の調査

 ② 自覚症状及び他覚症状の有無の検査

 ③ 身長、体重、腹囲、視力及び聴力の検査

 ④ 胸部エックス線検査及び喀痰検査

 ⑤ 血圧の測定

 ⑥ 貧血検査

 ⑦ 肝機能検査(GOT、GPT及びγ-GTPの検査)

 ⑧ 血中脂質検査(LDL コレステロール、HDLコレステロール、トリグリセライド)

 ⑨ 血糖検査

 ⑩ 尿検査

 ⑪ 心電図検査

 

労働者の健康管理はこれからますます重要な労務課題となります。自社の実施状況を確認しましょう。

男性の育児休業についての注意点   [ 2020.02.21 ]

イクメンという言葉があるように、男性の育児参加は世の中の関心ごとです。育児休業については女性だけでなく男性も取得できまが、取得開始時期や育休プラス制度など、ルールが一部女性と違います。以下男性の育児休業について解説します。

 

対象者

育児休業の対象となる男性は原則として次のとおりです。

・同一事業主に1年以上雇用されている

・子供が1歳未満(1歳の誕生日を迎えていない)

・子供が1歳になった後も引き続き雇用予定

・子供が1歳6ヶ月になる日の前日までに雇用契約が終了する予定ではない

・週3日以上勤務をしている

 

雇用保険に加入している人であれば多くの男性が育児休業の取得対象となります。

 

期間

女性については産後56日経過した後に育児休業が始まりますが、男性については出産日当日から育児休業の取得が可能です。終了期は「子供が産まれてから1年(子供の1歳の誕生日の前日まで)」です。

 

届出

会社に対して育児休業の申し出をするのは原則として1ヶ月前など事前にする必要があります。ただし、出産日は予定日からずれることも多いため、取得時期を変更することもできます。

 

給付

育児休業給付の申請は、休業期間2ヶ月ごとに1回、ハローワークに対して行います。通常会社が申請を行います。当初6ヶ月は休業前賃金のおよそ67%、その後は50%です。

 

育児休業の延長

育児休業は最長で1年が原則ですが、パパ・ママ育休プラスという制度を利用すると、子供が1歳2ヶ月になるまで育休期間を伸ばすことができます。

また、保育園に入れない場合に限り特別に育休を延長する事ができます。この場合最長2年間の取得が可能です。

給与から控除してよい項目について   [ 2020.02.12 ]

毎月の給与を支給する際、その全額を支給せず、所得税・保険料や住民税、会社によっては旅行積立金や社宅家賃等を控除したうえで支給しているところが多いと思います。この控除項目については、勝手に控除して良いわけではありません。法律によって控除することが認められている「法定控除」と、労使協定を結ぶ事で控除できる「協定控除」があります。

 

賃金支払いの5原則

まず、前提として、賃金の支払いは労働基準法第24条で定められている以下5つの原則に従わなければなりません

 

1、通貨払いの原則(賃金は、通貨で支払わなければならない)

2、直接払いの原則(賃金は、直接労働者に支払わなければならない)

3、全額払いの原則(賃金は、その全額を支払わなければならない)

4、毎月1回以上払いの原則(賃金は、毎月1回以上支払わなければならない)

5、一定期日払いの原則(賃金は、一定の期日を定めて支払わなければならない)

 

上記3の「全額払いの原則」に従うならば、賃金からは何も控除してはいけなくなります。

ただし、この原則には例外が設けられており、以下に該当する場合は控除しても良いとされています。

 

法定控除

法律で定められている控除項目です。所得税・住民税・健康保険料・介護保険料・厚生年金保険料・雇用保険料等が該当します。

 

協定控除

労働者の過半数で組織する労働組合がない場合、労働者の過半数代表者と書面による協定(労使協定)を結んだ控除項目です。例えば、旅行積立や社宅家賃等が該当します。

 

 

法律で認められている法定控除以外を控除したい場合は、労使協定を結んでいなければ本来控除してはいけません。また、労使協定をだいぶ前に結んでいる場合、現状の控除項目と一致してない可能性もあります。自社の控除項目、協定については改めて確認した方が良いでしょう。

育児休業中に有給休暇を取得できるか   [ 2020.01.29 ]

育児休業中に有給休暇を取得できるか

育児休業中等に有給休暇の有効期限が到来するなどで従業員より、育児休業中の有給休暇が取得できるのか、疑問に思う方もいらっしゃるかと思います。

 

結論から申し上げますと、原則的には、育児休業期間中に有給休暇を申請することは出来ません。

 

この点について、厚生労働省より以下の通達が出ております。

「年次有給休暇は、労働義務のある日についてのみ請求できるものであるから、育児休業申出後には、育児休業期間中の日について年次有給休暇を請求する余地はないこと。(以下略)」

 

有給休暇の性質上、労働日に休みをもらうものであり、育児休業等で、予め労働義務が消滅している場合には、有給休暇は申請することすらできないということになります。

 

但し、いかなる場合にも有給休暇が取得できないわけではありません。

育児休業を申請する前に、予め、有給休暇の取得が決定している場合には、有給休暇が優先されます。(育児休業給付金の給付決定額の調整対象にはなります。)

 

参考:厚生労働省通達

「また、育児休業申出前に育児休業期間中の日について時季指定や労使協力に基づく計画付与が行われた場合には、当該日には年次有給休暇を取得したものと解され、当該日に係る賃金支払日については、使用者に所要の賃金支払の義務が生じるものであること。」

 

育児休業中の就労との関係

育児休業中、10日(10日を超える場合には80時間以下)であれば、一時的・臨時的に就労したとしても、育児休業として認めらます。

このような状況下で、1日4時間で月20日勤務するシフトをした場合、シフト日を有給休暇として、申請出来るのでしょうか?

 

結論から言いますと、このような場合でも、有給休暇を取得することは出来ません。

 

そもそも、短時間でのシフトを組んで仕事をした場合には育児休業でいう、一時的・臨時的に就労する場合とはみなされず、育児休業からの復帰とみなされます。

 

一時的・臨時的就労とは、

大災害で出社できない従業員の臨時対応で就労する場合や、突発的な事態に対応する為、休業中の本人にのみ対応可能な場合等の就労と認めているからです。

 

在宅勤務や時短での勤務は、恒常的・定期的労働と認められる可能性が高く、育児休業の終了とみなされる場合がございますので、注意しましょう。

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