社会保険労務士法人ティグレのお役立ちコラム

労働保険・社会保険

令和2年度、被扶養者資格の再確認について   [ 2020.09.02 ]

毎年度、協会けんぽでは、健康保険の被扶養者となっている人が現在もその状況にあるかの確認のため、被扶養者資格の再確認を実施しております。今年度の実施内容については以下通りです。

 

1)実施時期

令和2年10月上旬から下旬にかけて、順次「被扶養者状況リスト」が事業主宛に送付されます。

 

2)再確認の対象となる被扶養者

令和2年4月1日において18歳以上である被扶養者の人。ただし、令和2年4月1日以降に被扶養者となった人は確認の対象外です。

 

3)確認方法

事業主が、被保険者の人に対して、対象の被扶養者の人が健康保険の被扶養者要件を満たしているかを確認のうえ、被扶養者状況リストに確認結果の記入及び同封の返信用封筒にて提出します。

 

4)確認書類の提出

今年度は、被保険者と別居している被扶養者、海外に在住している被扶養者については、被扶養者状況リストに同封されている被扶養者現況申立書に記入の上、被扶養者要件を満たしていることが確認できる下記書類を提出します。

 

〇被保険者と別居している被扶養者→仕送りの事実と仕送り額が確認できる書類

〇海外に在住している被扶養者→海外特例要件に該当していることが確認できる書類

 

5)扶養解除となる被扶養者がいる場合

確認の結果、扶養解除となる被扶養者がいる場合、同封の被扶養者調書兼異動届を記入のうえ、解除となる人の保険証を併せて提出します。

 

6)提出期限

令和2年11月30日

 

例年の被扶養者再確認と違うところは、上記4)の確認書類の提出が求められることになったことです。該当者がいる場合は、速やかに書類提出ができるように事前案内ができていることが望ましいでしょう。

厚生年金保険の標準報酬月額、上限改定について   [ 2020.08.19 ]

社会保険加入者の毎月の社会保険料(健康保険・介護保険・厚生年金保険料)は、加入者が支給される給与額を基に「標準報酬月額」が決定され、この標準報酬月額に応じて各保険料が

決定されています。

 

現在、標準報酬月額には上限が定められており、健康保険は50等級まで、厚生年金保険は31等級までです。つまり、支給される給与額がどんなに高くても、標準報酬月額の上限までの保険料しか徴収されない仕組みです。

 

その上限について、令和2年9月1日より改定がされます。具体的には、厚生年金保険の標準報酬月額の最高等級(第31級・62万円)の上に、新たな等級(65万円)が追加されることとなります。

 

■改定前

月額等級/標準報酬月額/報酬月額

(旧)第31級/620,000円/605,000円以上

 

■改定後

月額等級/標準報酬月額/報酬月額

(新)第31級/620,000円/605,000円以上~635,000円未満

(新)第32級/650,000円/635,000円以上~

 

 

改定前の厚生年金保険料の上限額は56,730円でしたが、改定後の上限額は59,475円になりますので、2,745円上がることになります。なお、健康保険の標準報酬月額の最高等級(第50級・139万円)について変更はありません。

 

 

今回の改定について、会社側からの手続きは不要です。該当の被保険者がいる場合は9月下旬以降に案内通知が届く予定です。該当者がいる場合は、給与計算時の厚生年金保険料控除に注意してください。

失業保険(基本手当)はいくらもらえるか   [ 2020.06.03 ]

 

雇用保険の中心的な給付である基本手当、いわゆる「失業保険」の具体的な計算式について説明します。
手順1:やめる前6か月の給与を合計して180で割ります。
この計算による金額を「賃金日額」といいます。
手順2:手順1で求めた賃金日額と、年齢別の上限を比較します。
上限を超える場合は賃金日額は上限の値になります。
手順3:賃金日額の金額ごとに決まっている係数(掛け率)をかけます。
賃金日額が低い人ほど係数が大きく、大きい人ほど係数が小さく設計されています。つまり、やめる前の給料が低い人と高い人の差を縮めることになります。
この手順3で出た値が、基本手当の日額になります。
実際の支給は失業認定日(28日に1日、ハローワークに行って失業状態を確認する日)ごとに、失業状態であった日数分支給されます。
給付日数は在籍期間、やめた理由、やめたときの年齢により差がつけられています。つまり、保護の必要性が高い人ほど給付日数が多くなるようになっています
以下、年齢ごとの①賃金日額②給付率③基本手当(失業保険)日額を紹介します。
◆離職時の年齢が 29 歳以下(※1) 
①2,500 円以上 5,010 円未満 
②80%
③2,000 円~4,007 円
①5,010 円以上 12,330 円以下 
②80%~50% 
③4,008 円~6,165 円 (※2) 
①12,330 円超 13,630 円以下 
②50% 
③6,165 円~6,815 円 
①13,630 円(上限額)超 
②- 
③6,815 円(上限額) 
◆離職時の年齢が 30~44 歳 
①2,500 円以上 5,010 円未満 
②80% 
③2,000 円~4,007 円 
①5,010 円以上 12,330 円以下 
②80%~50% 
③4,008 円~6,165 円 (※2) 
①12,330 円超 15,140 円以下 
②50% 
③6,165 円~7,570 円 
①15,140 円(上限額)超 
②― 
③7,570 円(上限額) 
◆離職時の年齢が 45~59 歳 
①2,500 円以上 5,010 円未満 
②80% 
③2,000 円~4,007 円 
①5,010 円以上 12,330 円以下 
②80%~50% 
③4,008 円~6,165 円 (※2) 
①12,330 円超 16,670 円以下 
②50% 
③6,165 円~8,335 円 
①16,670 円(上限額)超
②― 
③8,335 円(上限額) 
◆離職時の年齢が 60~64 歳 
①2,500 円以上 5,010 円未満 
②80% 
③2,000 円~4,007 円
 
①5,010 円以上 11,090 円以下 
②80%~45% 
③4,008 円~4,990 円 (※3) 
①11,090 円超 15,890 円以下 
②45% 
③4,990 円~7,150 円 
①15,890 円(上限額)超
②―
③ 7,150 円(上限額)  

 

脱退一時金について   [ 2020.05.27 ]

脱退一時金とは、日本の年金制度(国民年金・厚生年金)に加入(納付済み)した期間が6ヶ月以上ある外国人(日本の国籍を有しない)が受給資格要件(10年間の年金加入)を満たさないまま年金を受け取ることが出来ない場合で、帰国(一時帰国等、日本国内に住所を有する場合※は除く)した際に国民年金保険料を納付した又は厚生年金の加入期間に応じてそれぞれ一時金を受けることが出来る制度です。

 

【脱退一時金の支給額】

  • 国民年金保険料を納付していた場合

国民年金保険料の脱退一時金の支給額は、国民年金保険料を納めた期間に応じて支給されることとなります。脱退一時金の支給額は最後に保険料を納付した月の属する年度により、支給額が異なります。

最後に納付した保険料が令和2年度であった場合は以下の通りです。

保険料納付済期間

受給金額

6ヶ月以上12ヵ月未満

49,620円

12ヵ月以上18ヵ月未満

99,240円

18ヵ月以上24ヵ月未満

148,860円

24ヵ月以上30ヵ月未満

198,480円

30ヵ月以上36ヵ月未満

248,100円

36ヵ月以上

297,720円

(参照:日本年金機構より)

  • 厚生年金保険に加入していた場合

脱退一時金の支給金額は以下の計算式で算出されます。

被保険者であった期間の平均標準報酬額×支給率

支給率ですが、加入期間の最終月(資格喪失月の前月)の前年の10月(最終月が1~8月の場合前々年の10月の保険料率)の保険料率に2分の1に乗じた保険料率に以下の表の数を掛けるものをいいます。

 

保険料納付済期間

掛ける数

6ヶ月以上12ヵ月未満

6

12ヵ月以上18ヵ月未満

12

18ヵ月以上24ヵ月未満

18

24ヵ月以上30ヵ月未満

24

30ヵ月以上36ヵ月未満

30

36ヵ月以上

36

(参照:日本年金機構より)

 

保険料率は年度によって変更される場合があるので、申請の際は必ず確認するようにしてください。

 

【申請期限】

最後に日本に住所を有しなくなってから2年以内

 

脱退一時金は制度上あまり、浸透していない場合もあり、外国人労働者に説明が難しい場合もあります。日本年金機構より、各国の言語の申請書もダウンロードできます。

支給金額も年度ごとに異なる場合がありますので、都度確認することが必要でしょう。

ワーキングホリデーで滞在する外国人の保険加入についての取扱い   [ 2020.05.20 ]

ワーキングホリデーの外国人を雇い入れる場合の保険手続きについてはどのように考えればいいのでしょうか?

 

雇用保険について

ワーキングホリデーで入国した場合、来日目的が「就労」ではなく、「休暇」になります。「休暇」であるため、雇用期間や労働時間等に関わらず、雇用保険の適用除外となります。ただし、その際でも外国人雇用届出書の提出は必要となりますので、ご注意ください。

 

社会保険について

一方、社会保険の場合、通常通り、他の従業員同様、一定の要件を充足した場合には原則的には社会保険の加入義務が生じてきます。

ただし、例外的に、外国人労働者の国籍の国と日本との間で社会保障協定が締結されている場合、日本の社会保障制度への加入が免除される場合があります。

※社会保障協定とは、「保険料の二重負担」(二重加入の防止)および「年金加入期間の通算」を目的とした協定です。

 日本との協定発効済み国は20か国ですが、協定によっては「保険料二重負担防止」のみ締結されている場合もあり確認が必要となります。

 

また、社会保険に加入し、年金の受給資格を得ないまま、帰国した場合でも完全に掛け捨てとなるわけではございません。

脱退一時金を申請できる場合があります。

脱退一時金については次回ご紹介いたします。

令和2年度、健康保険・介護保険料率の変更に関しまして   [ 2020.03.11 ]

新年度を迎えるにあたり、新たな健康保険料率・介護保険料率がそれぞれ発表さ
れました。各都道府県の保険料率は以下の通りです。


【健康保険料率】
旧保険料率(3月納付分まで) 新保険料率(4月納付分から)

東京都:  9.90%       9.87%
神奈川:  9.91%       9.93%      
埼玉 :  9.79%       9.81%
千葉 :  9.81%       9.75%

大阪 :  10.19%      10.22% 

その他の都道府県料率については、下記URLからご確認ください。
https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g3/cat330/sb3130/r2/20207/

 

【介護保険料率(全国一律)】

旧保険料率(3月納付分まで) 新保険料率(4月納付分から)
1.73%           1.79%


従業員負担分の社会保険料を翌月給与から天引きしている場合、4月支払い給与より各保険料額を変更する必要があります。

給与計算時には、保険料率及び控除額を確認の上、間違えの無いように注意しましょう。

社会保険の適用事業所と加入者について ~その2~   [ 2020.03.04 ]

前回は、社会保険の適用事業所要件について解説しました。今回は、適用事業所における社会保険加入者について確認していきましょう。

 

■加入すべき人(全ての企業)

・法人の役員等

・正社員

・パート・アルバイト等(正社員の3/4以上の所定労働時間・日数)

例えば、正社員の週所定労働時間が40時間だった場合、30時間以上働くならば加入者になります。

 

■加入すべき人(従業員501人以上企業)

パート・アルバイト等が正社員の3/4未満労働であっても、以下4つの要件を全て満たすなら加入しなければなりません。

1)週の所定労働20時間以上

2)勤務期間が1年以上見込まれる

3)月額賃金が8.8万円以上

4)学生以外

 

こちらは、従業員501人以上の企業が対象になりますが、500人以下の企業でも労使の合意があれば対象とすることができます。

 

■適用除外者

以下に該当する人は、社会保険の被保険者から除外されます。

・日々雇い入れられる人

・2か月以内の期間を定めて使用される人

・季節的業務に4か月以内の期間を定めて使用される人

・臨時的事業の事業所に6か月以内の期間を定めて使用される人

・所在地が一定しない事業所に使用される人

 

最近では、パート・アルバイト等の短時間労働者の社会保険加入要件を緩和する方向で話が進んでいます。例えば、月額賃金を8.8万から6.8万への引下げ、企業の従業員人数要件の引下げがされる等です。要件次第では、社会保険加入者がたくさん出てくる企業もあると思います。法改正の動向には注意した方がよいでしょう。

社会保険の適用事業所と加入者について ~その1~   [ 2020.02.26 ]

社会保険に加入しなければいけない事業所は、法律で要件が定められています。また、昨今では加入しなくてよいとされてきた事業所の見直しが行われており、適用事業所が増えていく事が予想されます。現状の適用事業所要件について、改めて確認していきます。

 

法人事業所か個人事業所か

まずは、事業所が法人組織であるか、個人であるかを確認します。

以下の通り、法人であれば強制適用となり、個人であれば業種及び対象人数によって強制か任意かに分かれます。

 

・法人事業所→【強制適用】

・個人事業所(※適用業種該当):→5人以上(対象者)→【強制適用】

・個人事業所(※適用業種該当):→4人以下(対象者)→【任意適用】

・個人事業所(※適用業種以外):→【任意適用】

 

※適用業種とは、法定16業種とも呼ばれる業種を言います。

例えば、製造業、物品販売業、土木建築業等です。詳しくは以下厚生労働省のページをご参照ください。

https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudouseisaku/chushoukigyou/koyou_rule.html

 

なお、上記任意適用事業所であっても、対象者の1/2以上の同意があり、事業主が希望すれば厚生労働大臣の認可を受けたうえで適用事業所になることができます。仮に、その後事業所の取消しをしたい時は、被保険者の3/4以上の同意が必要です。

 

今後の適用事業所範囲拡大

現状見直し対象とされている業種は、法律・会計に関わる行政手続等を行う業種(弁護士、税理士、社会保険労務士、司法書士、行政書士等)です。制度上、法人化が難しい等の理由から個人事業であっても適用事業所とされる可能性が高いです。

労働保険料の再確定申告   [ 2020.02.05 ]

労働保険料の確定保険料の申告が誤っており、既に納付が済んでいた場合、

確定保険料について労働保険料の再確定申告が必要となります。

具体的には、

雇用保険加入者を計算に加えていなかった場合や、賃金の集計誤り、労働保険適用対象外の従業員を計算に加えていた等、様々なケースが考えられます。

 

上記のように、労働保険料の修正が必要な場合、労働保険料の再確定申告手続きが必要となります。(2年以上遡及する場合は含みません。)

 

再確定申告に必要な書類は以下の通りです。

・労働保険料等再確定申告理由書(任意の様式)

・再確定申告書(通常の申告書の中央上部に「再確定申告」と朱書き)

・修正後の確定保険料算定基礎賃金集計表(修正箇所をマークすること)

・労働保険料還付請求書(還付が生じた場合に限る)

 

上記の書類は、再確定申告を申請する場合の必須提出書類になります。

 

一度受理されますと、再確定理由や審査状況に応じて、追加の書類を求められることもあります。

具体的には、修正対象者の賃金台帳や、雇用保険確認通知書、雇用契約書、登記簿謄本等が挙げられます。

提出が必要な場合には、労働局担当者より連絡が入ることになります。

社会保険上の住所変更のお手続き   [ 2019.12.18 ]

従業員の引っ越し等により従業員の住所変更があった場合、

基本的には、年金事務所に対し、健康保険・厚生年金被保険者住所変更届を提出することになります。

本手続きにより、年金事務所での登録変更が行われ、年金定期便等、被保険者へ変更後の住所に送付されることになります。

 

但し、この住所変更手続きにつきまして、取扱が徐々に変わりつつあります。

今現在、市町村での住所変更お手続きに際しましてマイナンバーの提出が必須となっております。

 

原則としては、マイナンバーを通じて、市町村役場から年金事務所へと連絡が行き、連動して自動的に社会保険上の住所変更もなされるよう仕組みが変更されたようです。

 

但し、マイナンバーを通じた住所切替ですが、全て自動的に変更されるわけではないので、注意が必要です。

 

原則としては、マイナンバー情報と被保険者情報が紐づけされておりますので、自動変更されますが、被保険者取得時にマイナンバーで申請していない場合やマイナンバーを変更した場合等、稀に自動的に変更されない場合がございます。その場合には、従来通り、住所変更お手続きが必要となります。

 

住所変更がなされているかの確認方法について

①年金事務所へ問い合わせをする。

⇒事業所の整理記号・被保険者番号・対象従業員の基礎年金番号等をお伝えした上で、新住所をお伝えすると、新住所に変更がなされているかお答えいただけます。(マイナンバー反映には少々時間を要するそうなので、住所変更後1ヶ月ほどしてから問い合わせをすると確実になります。)

 

②年金事務所から事業所への通知書

⇒住所変更が正しく行われなく、年金事務所からの年金定期便等が送付出来ない場合、

事業所宛に対象従業員の住所不明の通知書が届きます。

通知書に従い、住所変更手続きを進めることで、住所変更が出来ます。

 

 

原則的には不要となった住所変更手続きですが、稀にマイナンバーで対応できないこともあります。

従業員に住所変更があった場合には、注意してお手続きするようにしましょう。

最新記事

カテゴリ別

月別記事

サービス案内

お役立ちコラム 新着記事

社会保険労務士法人ティグレ

  • 東京
  • 〒160-0023
  • 東京都新宿区西新宿6-12-1
    パークウェストビル10F
  • 電話:03-5321-6346
  • FAX:03-5321-5724
  • 大阪
  • 〒540-0012
  • 大阪市中央区谷町2-6-4
    谷町ビル8F
  • 電話:06-6943-9338
  • FAX:06-6943-9339
  • 名古屋
  • 〒460-0002
  • 名古屋市中区丸の内1-17-29
    NFC丸の内ビル9F
  • 電話:052-205-7209
  • FAX:052-205-7206

事務所案内の詳細

お問い合わせフォーム

ティグレグループ リンク