社会保険労務士法人ティグレのお役立ちコラム

2014年2月

職種によって定年に差をつけても良いか?   [ 2014.02.26 ]

職種が異なる場合、同じ会社に所属する社員の間で、定年に差をつけることに合理的な理由があれば、その範囲においてはただちに違法とはなりません。

社員に必要とされる「能力」や「適性」は、職種によって異なってきます。加齢による肉体の衰え等が職務の遂行能力に大きく影響する職種と、その影響が小さい職種では、その労働条件を変える合理的必要性もあるでしょう。

 

また労働条件は、労働契約を結ぶときに「個人ごと」「職種ごと」に応じて決定されるものですから、定年年齢だけを全社員そろえる必要はありません。

 

ただし、名目上は職種が異なっていたとしても、実態が同様であれば定年に差をつけてはいけません。労働基準法第3条で均等待遇の原則が規定されているからです。

 

定年差の合理性の例:

(例1)

事務職は70歳、現場での製造職は65歳の定年を定めていた場合。製造業は高齢になると肉体的に厳しくなること、現場製造職員への安全配慮から定めたものであれば、その範囲で定年差には合理性があるでしょう。

(例2)

女性は60歳、男性は65歳の定年を定めた場合。合理的な理由がないので無効です。

 

ただし会社は、定年年齢に差異を設けるときは、必要最小限にとどめる配慮をしなければなりません。老齢年金の支給開始時期が遅くなりつつある現在は、社員の所得保障について従来以上に気を回す必要があります。例えば、ほかの社員に比べ早い定年を設ける職種に関しては、当該職種の定年後、より高い定年年齢の職種に配転するなどの配慮をすることも考えられます。

仕事中にケガをした場合の対応について   [ 2014.02.18 ]

仕事中にケガをした場合は労災となります。

従業員が仕事中にケガをしたり、仕事が原因で病気になった場合、これは「業務上」の災害となります。どのような場合に「業務中」となるのでしょうか。

 

業務上の判断基準:

「業務上」かどうかは次の2つで判断します。

1、 業務遂行性

仕事をしている最中であったか

2、 業務起因性

ケガや病気の原因が仕事にあるか

 

補償内容:

労災には例えば下記のような補償があります。

・労災で病院にかかったときの診察料

・その間会社を休んだ際の休業補償

・障害を負ってしまった場合や死亡してしまった場合の金銭的補償

 

労災はアルバイトも対象となるか:

労災の対象となる従業員はパートタイマーやアルバイト、月1回しか勤務しないような従業員までも含まれます。

 

判断が難しい「病気」の労災認定:

ケガであれば、すぐに労災かそうでないか判断がつきやすいですが、問題は病気です。

たとえば、勤務中に脳梗塞で倒れてしまったとき、その原因が仕事なのかすぐにはわかりません。近年注目されているうつ病などの精神疾患もその判断が難しいでしょう。

病気による労災認定については、長時間残業やパワハラ・セクハラ等ともつながる問題であるため、慎重な対応が求められます。

 

労災をかけていれば安心とは限らない:

会社には労災加入義務だけでなく、労働者の安全に気を付ける義務(=安全配慮義務)があります。

この意味で、労災が起きてしまった場合、「労災=会社が安全に気を付けなかった責任がある」という図式が成り立ち、特に障害や死亡にまで至ってしまった場合、安全配慮義務違反という理由から、本人やその家族から損害賠償請求をされる可能性があります。この場合損害賠償額は近年特に高額化する傾向にあるため、安全配慮にも十分に気を付けたいところです。また、労災上乗せ補償などの保険加入も検討してみてください。

通勤途中の災害も補償されます。

よく似た言葉:退職願と退職届の違い   [ 2014.02.11 ]

自己都合退職をする場合、退職を申し出る書面を会社に提出することが日本の雇用関係上慣例となっていますが、その書面の名称は「退職願」「退職届」のふたパターンあります。

この両者はどのように異なるのでしょうか。

 

退職願:

退職願は文字通り、従業員が会社に「退職させて下さい」とお伺いを立てる(お願いする)物です。従業員からお願いされたことに対して、会社がわかりました、退職意思を受け入れます。と受理した時点で退職することが成立します。

 

では、会社が退職願を認めない場合は、退職できないかと言うとそういうわけでもありません。会社が認めない場合であっても、民法上は「従業員が退職したいという意思表示をしてから2週間たてば退職できる」となっています。

 

この退職願の場合、会社が正式に受理するまでは、従業員側からの退職願の撤回や、退職日が変更できます。

 

退職届:

退職届は従業員が会社に「退職します」と断言する物です。

ここに会社の受理というプロセスはなく、あくまでも従業員の意思のみで退職を決めます。

退職届の場合、退職することは一般に「届出をした日」に確定となりますので、会社が変更しても構わないと言わない限り、従業員が退職届の撤回や日付を変更できないことになります。

 

ただし、現実的には退職前に当然行うべき引継ぎがあるはずですから、相当の期間をおいて退職するよう日付を設定することが常識でしょう。慣例ではすくなくとも1か月前には届け出ることが多いでしょう。

 

トラブルに発展しそうなときは書面で確認を:

退職について意見が労使間で食い違い、トラブルに発展しそうなときは、退職願の正式な受理を証明する資料として書面で「退職願受理承諾書」を発行したほうがよいでしょう。

これによって会社が正式に退職願を受理したか証拠として残すことが出来ます。

無断欠勤が続く社員への対応   [ 2014.02.02 ]

社員が連絡もなく休み、また連絡も付かない場合には、まず、電話、メール、郵便等の手段によって安否の確認、状況把握に努めてください。それでも本人と連絡が付かない時には、親族や身元保証人の方に連絡を取るようにしてください。

上記の手段、方法によって連絡が取れない場合には、労務管理上、就業規則の定めによって退職処理をすることになります。

無断欠勤に対しては、就業規則に解雇の規程を定めている事が多いかと思いますが、解雇には、社会通念上相当か、客観的合理性の有無が問われる等、法的な制限があるため、「出勤の意思がないものとみなし、自己都合での退職扱いとする」と規定した方が良いでしょう。

規定例

社員が次の事項に該当した時には、自然退職とする。

原因の如何を問わず、社員が会社に届け出た連絡先にて、会社との連絡不能の状態が2週間以上経過した時。

 

 

 

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