社会保険労務士法人ティグレのお役立ちコラム

2014年9月

労働法の全体像   [ 2014.09.24 ]

人を雇うときに関連する法を総称して「労働法」と言いますが、具体的には以下のような類型に分かれています。

 

1、個別の労働関係にかかるもの

労働基準法   

労働契約法

労働安全衛生法など

 

2、集団の労働関係にかかるもの

労働組合法

労働関係調整法など

 

3、雇用のマーケット(求人や求職)にかかるもの

職業安定法

雇用保険法

労働者派遣法

男女雇用機会均等法など

 

労働契約とは、「賃金を払うこと」と「労務を提供すること」を交換しあう契約ですので、原則論としては、給与を払う限り「会社の言うとおりに働きなさい」と命令することができます。

ただし、もちろん相手は人間ですから、その人権は尊重されなくてはなりませんし、ひどい労働環境を強いることがあってはなりません。そのため、使用者(会社)の行き過ぎた行動を抑制・制限する目的で労働法が整備されてきました。それぞれの類型ごとに定めてある制限内容例は以下の通りです。

 

1、個別の労働関係にかかるもの

一日などの労働時間の上限、休日の最低日数、有給休暇の最低付与日数、解雇のやり方、職場の衛生管理方法、雇用契約期間設定など

2、集団の労働関係にかかるもの

賃金やその他待遇について労働者側が集団で交渉することを拒否できないなど

3、雇用のマーケット(求人や求職)にかかるもの

求人条件の最低ライン、派遣方法のルール、性差別の制限など

 

現在は雇用形態の多様化や社会情勢の変動から、労働法も多岐にわたります。自分の会社に特に関連する労働法は何か、どのような点に注意すべきかについては、社会保険労務士など専門家に相談し、一緒に整備をすすめていくとよいでしょう。

産前産後休業期間中の社会保険料免除に関して   [ 2014.09.17 ]

①    産前休業とは

労働基準法65条1項において、「6週間以内に出産する予定の女性が休業を請求した場合には、その者を就業させてはならない」、と定められているため、出産前の従業員を休ませる期間を産前休業と呼びます。

産前6週間の期間の計算は、出産予定日を基準とすることから、出産が予定日より遅れた場合は、その延長された期間も産前の休業期間に含まれます。

 

②    産後休業とは

労働基準法65条2項において、「産後8週間を経過しない女性を就業させてはならない」と定められているため、出産後の従業員を休ませる期間を産後休業と呼びます。

 

上記、①②を合わせて「産前産後休業」と呼び、

平成26年4月から、「産前産後休業」をした方は育児休業期間中と同様に、社会保険料納付の免除を受けることができるようになりました。

 

・対象者

平成26年4月30日以降に産前産後休業が終了となる方(平成26年4月分以降の保険料)が対象となります。

 

・対象期間

産前42日・産後56日のうち、妊娠または出産を理由として労務に従事しなかった期間の保険料が免除されます。

 

・必要な手続き

産前産後休業期間中に、「産前産後休業取得者申出書」を提出する必要があります。

 

この制度は、平成26年に始まったものであるため、申請手続きを忘れないように注意してください。出産・育児に関するこれらの手続きや情報提供等バックアップ体制を整えることは、ワークライフバランス実現や次世代育成のためにも重要です。

社会保険の加入期間と保険料徴収に関して   [ 2014.09.10 ]

【社会保険の加入期間】

従業員が入社し社会保険に加入した場合、その日を「資格取得日」と呼び、

従業員が退職し社会保険から外れた場合、退職日の翌日を「資格喪失日」と呼びます。

社会保険の加入期間(被保険者期間)は1ヶ月単位で表示され、「資格取得日の属する月」から、「資格喪失日が属する月の前月」までが算入されます。 

 

【保険料徴収】

社会保険料が徴収されるのは、被保険者資格を取得した月から、被保険者資格を喪失した月の前月までの分となります。

 

例えば…

①    4月1日に入社し、5月30日に退職した場合

→4月分の保険料を納める必要があります。

 

②    4月30日に入社し、5月30日に退職した場合

→4月分の保険料を納める必要があります。

 

③    4月1日に入社し、5月31日に退職した場合

→4月分、5月分の保険料を納める必要があります。

「資格喪失日」が翌日(6月1日)となるため、資格喪失月が6月になり、その前月の5月分も保険料を納める必要が出てきます。

 

【社会保険料控除】

保険料は、労使折半となっており、従業員が負担する保険料は、会社が給与から天引きして、会社負担分と合わせて会社が納付するしくみです。

その場合、前月分の保険料を当月の給与から控除することになるので、4月分の保険料は5月給与からの控除となります。

 

月末退職の際には、給与から当月分の社会保険料が引かれているかに気を付けなければなりません。また、納付した保険料額は、将来もらえる年金額に関わってくることからも、毎月、正しい保険料が引かれているか確認をするようにしましょう。

メンタルヘルス不全に関して労災は適用されるか   [ 2014.09.03 ]

メンタルヘルス不全が労災と認定されるためには、下記の要件をすべて満たしていることが必要となります。

 

1、認定基準の対象となる精神障害を発病していること

2、認定基準の対象となる精神障害の発病前おおむね6か月の間に業務による強い心理的負荷が認められること

3、業務以外の心理的負荷や個体側要因により発病したとは認められないこと

 

ここで言う「認定基準」とは、平成23年に厚生労働省より発表されている「心理的負荷による精神障害の認定基準」のことを指します。

 

メンタルヘルス発病前に極度の長時間労働をしている場合などは、上記2の強い心理的負荷として認められ、さらに1と3の要件も満たすなら、労災と認定されることとなります。

 

過去に労災と認められた事例としましては

①    「新規事業の担当となった」ことにより、「適応障害」を発病したとして認定された事例

→「新規事業の担当になったこと」と、「恒常的に長時間労働をしていたこと」により心理的負荷が強いと判断されたことが一因

 

②    「ひどい嫌がらせ、いじめ、または暴行を受けた」ことにより、「うつ病」を発病したとして認定された事例

→「部下に対する上司の言動が、業務範囲を逸脱しており、その中に人格や人間性を否定するような言動が含まれ、かつ、これが執拗に行われた」とされ、心理的負荷が強いと判断されたことが一因

 

などがあります。

 

労災が認定される可能性として、肉体的に心理的負荷がかかる長時間労働、精神的に心理的負荷がかかること等の具体的な基準が設けられています。メンタルヘルス不全になっただけで、ただちに労災と認められるわけではないですが、会社は日頃から従業員の肉体面、精神面に過度な心理的負荷を与えていないかに注意を払う必要があるでしょう。

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