社会保険労務士法人ティグレのお役立ちコラム

2015年1月

年俸制について   [ 2015.01.28 ]

年俸制とは:

労働者に支給する基本的な賃金を業績等により決定し、1年分をまとめて提示する賃金制度です。代表的な方式は、以下の2つに分類されます。

 

1、年俸額全体を管理する方式…前年の評価や業績によって、その年の年俸額を確定します。一度年俸額が決定したら、次の更新時まで金額は変わりません。

 

2、基本年俸+業績年俸方式…年俸額を基本年俸と業績年俸に分けて運用します。基本年俸部分は金額の変動がありませんが、業績年俸部分は期の途中での業績等によって、事後に変動します。

 

年俸制でも残業代の支払い義務:

よく「年俸制であれば残業代を支払わなくてもよい」と誤解されることがありますが、たとえ年俸制であっても残業をした際には法定の割増率以上で計算した残業代を支払わなければなりません。あらかじめ残業代込みのしたい場合には、残業代部分を明確に分ける必要があります。

 

年俸制対象者の解雇予告:

労働基準法では、従業員を解雇する際の予告(以下、解雇予告)を「少なくとも30日前にしなければならない」と定めています。

これを適用すると、年俸制対象者も30日前の解雇予告で足りると考えられます。しかし、民法では「6か月以上の期間によって報酬を定めた場合には、解約の申し入れは3か月前にしなければならない」とあります。そのため、労使トラブル防止の為には解雇予告は3か月前に行うのが無難と言えるでしょう。

 

会社側にとって、年俸制は支給額が年初に決まるため、資金計画が立てやすいメリットがありますが、逆に言うと業績が悪くなっても1年間は一度決めた給与を下げることができません。また、向こう1年の給与を決めるとなると、人事査定方法も納得性の高いものにする必要があるでしょう。導入の際には専門家の声を聴きながら慎重に検討してください。 

外国人雇用と労務管理   [ 2015.01.21 ]

厚生労省の外国人雇用状況によると、2013年10月末時点での外国人労働者数は約72万人であり、外国人雇用状況の届け出義務化以来、過去最高を記録しています。外国人を雇用する機会に備えて、労務管理上で気をつける点について以下ご紹介します。

 

ハローワークへの届出:

外国人を雇用する事業主には、外国人労働者の雇入れおよび離職の際に、その氏名、在留資格などについて、ハローワークへ届け出ることが義務づけられています。入退社の手続きの際に「外国人登録証明書」または「在留カード」「パスポート」などの提出を求め、必要な情報を確認しましょう。届け出を怠ったり、虚偽の届出をした際には30万円以下の罰金に処せられます。

 

労働基準法、安全衛生法の適用:

労働基準法は、外国人であっても適用されます。賃金や、残業代、労働時間、休日、休暇等の労働条件のほか、安全や衛生に関する事についても同様です。国籍を理由とする労働条件の差別は禁止されていますので、注意してください。

 

労災保険の適用:

外国人も、業務上及び通勤上にけがや病気をした場合は、労災保険の給付を受ける事ができます。たとえ不法就労であっても給付を受けることが可能です。

 

社会保険の適用:

健康保険、厚生年金、介護保険等の社会保険も、加入要件を満たすならば加入させなければなりません。

 

外国人雇用に関する労務管理については、上記の手続きの他コミュニケーション上の課題もあることでしょう。専門家の意見も聞きながら適切な対応をしてください。

パート、アルバイトの社会保険   [ 2015.01.14 ]

パートやアルバイトであっても、必ずしも社会保険(健康保険・厚生年金)の対象外ではありません。労働の実態によっては、社会保険に加入させなければなりません。

 

加入基準:

具体的には、以下の2つの基準を満たす場合は、社会保険への加入義務があります。

  1. 1日または1週の所定労働時間が、同じ仕事をする正社員の所定労働時間の4分の3以上であること
  2. 1ヶ月の所定労働日数が、同じ仕事をする正社員の所定労働日数の4分の3以上であること

 

例えば、正社員が「週40時間、1ヶ月20日」働く職場の場合、パート・アルバイトが「週30時間以上かつ1ヶ月15日」以上働く場合は、社会保険に加入させなければなりません。

 

逆に言うと、この基準未満であれば社会保険加入は原則として必要ないため、社会保険に加入したくない場合は、労働時間や日数を基準未満に抑えるという方法がありました。

 

 

社会保険適用の拡大:

ところが法改正により、平成28年10月より、従業員501人以上の企業におけるパート・アルバイトの社会保険への加入対象範囲が広がり、以下に該当する場合は、社会保険へ加入させなければならなくなる予定です。

 

・週20時間以上の勤務

・月額賃金8.8万円(年収106万円)以上

・勤務期間1年以上

 

従業員300人以下の中小零細企業への適用は当面予定されていませんが、年金事情などを考えると適用がさらに拡大される可能性はあります。

法改正情報に注意しつつ、法令に合わせた適切な社会保険手続きをしましょう。

定期健康診断について   [ 2015.01.07 ]

労働安全衛生法には、会社は定期健康診断を従業員に受けさせなければならない旨が定められており、労働者にも受診義務があります。

 

対象労働者:

「常時使用する労働者」が定期健康診断を受けさせる対象となります。なお、短時間労働者(パート勤務者等)に関しては、以下の2つの要件のいずれかを満たす場合に「常時使用する労働者」に該当します。

 

1、雇用期間の定めのない短時間労働者。なお、雇用期間の定めのある場合、1年以上使用されることが予定されている者、及び更新により1年以上使用されている者。

2、1週間の労働時間数が、事業場において同種の業務に従事する通常の労働者の1週間の所定労働時間数の4分の3以上であること。

 

頻度:

定期健康診断を行う時期は、原則として1年に1回以上(交代制で深夜業務を行う人は6ヶ月に1回以上)、そして入社時です。ただし、労働者が、入社3ヶ月前に健康診断を受けた結果を証明する書面を提出した場合は、その健診項目に相当する項目は省略する事ができます。

 

定期健康診断を怠ることによるリスク:

健康診断を受けずに元々の病気が悪化して死亡等に至った場合、遺族や家族に会社の責任を問われる可能性があり、損害賠償を請求されることも考えられます。また、労働安全衛生法に違反している為、労働基準監督署からの是正勧告の実施や、労働者の会社に対する信頼低下にもつながる恐れがあります。

 

健康診断を受けさせない事は、法律に違反するだけでなく、余計なリスクも抱えてしまいます。そうならないためにも、対象者には健康診断を受けさせる事を忘れないようにしてください。

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