社会保険労務士法人ティグレのお役立ちコラム

2015年10月

社員が入社したときの手続きや受け取る書類   [ 2015.10.28 ]

社員が入社したときには、まず以下の項目を社員に説明をしなければなりません。

 

1) 就業の場所、従事すべき業務に関する事項

2) 始業・終業の時刻、休憩時間、休日、休暇、就業時転換に関する事項

3) 賃金の決定、計算・支払の方法、賃金の締切り・支払の時期に関する事項

4) 退職に関する事項

5) 労働契約の期間に関する事項

6) 所定労働時間を超える労働の有無

 

これら労働基準法上の「労働条件の明示義務」に対応する事項です。

この明示の際、「雇用契約書」を作成して、会社と社員が署名捺印することまでは求められておらず、「労働条件通知書」「雇入通知書」等の書面を会社から(一方的に)社員に通知することで足りるとされています。

ただし、賃金(とくに定額残業代など)については後のトラブルのもとになりますので、雇用契約書(双方の捺印がなされた書類)を取り交わしたほうが安全でしょう。

 

 

入社に関する書類の提出

 

入社後は、各種の手続きやトラブル予防のために速やかに以下の書類を提出してもらいましょう(面接時に一部もらうものもあります)。

 

1)  履歴書

2)  職務経歴書  (前職のある場合)

3)  卒業証明書・成績証明書  (新卒の場合) ※

4)  健康診断書 ※

5)  身元保証書 ※

6)  秘密保持誓約書 ※

7)  口座振込依頼書(給与振込のため)

8)  通勤手当支給申請書(通勤経路の確認および通勤手当決定のため)

9)  給与所得者の扶養控除等(異動)申告書

10) 源泉徴収票  (本年中に他社からの給与所得がある場合)

11) 雇用保険被保険者証  (以前に雇用保険に加入していた場合)

12) 年金手帳  (以前に国民年金もしくは厚生年金に加入していた場合、被扶養配偶者がいるときは配偶者の分も)

 

13) 健康保険被扶養者(異動)届  (健康保険の扶養に入れる親族がいる方のみ)

 

※の書類は、必ずしも提出してもらう必要はありません。

それぞれの書類の意義と会社の考え方を鑑み、提出してもらうべきかどうか判断してください。

労基署の調査の種類について   [ 2015.10.21 ]

税務署の調査があるように、労働基準監督署も労働関係の実態調査(臨検監督)を行います。調査は以下の通り4種類に分類されます。

 

1) 定期監督

最も一般的な調査で、労基署がランダムに調査対象を選択し、法令全般に渡って調査をします。原則としては予告なしで調査に来ますが、事前に調査日程を連絡してから行う場合もあります。主に労働時間や規程、届け出書類等の整備状況の確認を受けます。

 

2) 災害時監督

大きな労働災害が発生した際に、原因究明や再発防止の指導を行うために行う調査です。

 

3) 申告監督

労働者からの申告(いわゆるタレコミ)があった場合に、その申告内容について確認するための調査です。この申告監督の場合、労働者を保護するために労働者からの申告であることを明らかにせず、定期監督のように行うケースと、労働者からの申告であることを明かして呼出状を出して呼出す場合があります。

 

4) 再監督

定期調査などの結果、是正勧告を受けた場合に、その違反が是正されたかを確認するために行われます。

 

労働基準監督官は司法警察官としての権限を持っていますので、監督署調査を断ることはできません(ただし日程の変更などは可能)。法令違反状態を隠そうとして調査を無視したり逃げたりしないようにしましょう。

 

調査については専門的な知識も必要になるため、なるべく社労士など専門家に関わってもらい、事前に是正できる部分は是正して臨んだほうがよいでしょう。

最低賃金制度について   [ 2015.10.14 ]

最低賃金制度とは、国が賃金の最低限度を決め、会社はその最低賃金額以上の賃金を労働者に支払わなければならないとする制度です。つまり、会社が労働者に支払わなければならない、賃金額の最低限値を定めているのです。

 

最低賃金には、各都道府県に1つずつ定められた「地域別最低賃金」と、特定の産業に従事する労働者を対象に定められた「特定(産業別)最低賃金」の2種類があります。

 

・地域別最低賃金→産業や職種にかかわりなく、各都道府県内の事業場で働くすべての労働者とその会社に対して適用される最低賃金です。

 

・特定(産業別)最低賃金→「地域別最低賃金」よりも金額水準の高い最低賃金を定めることが必要と認める産業について設定されています。

 

○最低賃金額より低い賃金で契約した場合

最低賃金額より低い賃金を労働者と会社の合意の上で定めても、それは法律によって無効とされ、最低賃金額で契約したものとみなします。

 

○会社が最低賃金を支払っていない場合

会社が労働者に最低賃金額を下回る額の賃金しか支払っていない場合には、会社は労働者に対してその差額を支払わなくてはなりません。差額を支払わない場合、50万円以下の罰金に処される恐れがあります。

 

○最低賃金計算時に除外する項目

①臨時に支払われる賃金(結婚手当など)

 ②1ヶ月を超える期間ごとに支払われる賃金(賞与など)

 ③会社で決められた労働時間を超える時間の労働に対して支払われる賃金(時間外割増賃

金など)

 ④会社で決められた労働日以外の労働に対して支払われる賃金(休日割増賃金など)

 ⑤午後10時から午前5時までの間の労働に対して支払われる賃金のうち、通常の労働時

間の賃金の計算額を超える部分(深夜割増賃金など)

 ⑥精皆勤手当、通勤手当及び家族手当

36協定について   [ 2015.10.07 ]

1週40時間、又は、1日8時間(これらを「法定労働時間」と言います)を超えて勤務させることは、法律により禁止されています。従いまして、法定労働時間を超えて勤務させると、労働基準法違反として6ヶ月以下の懲役又は30万円以下の罰金が科せられることになっています。

 

法定労働時間を超えて勤務させる場合は、書面による協定、いわゆる36協定(サブロク協定)というものが必要で、これを作成して、労働基準監督署に届け出ないといけません。

36協定を労働基準監督署に届け出ることによって、この罰則が免除されます。

 つまり、本来は労働基準法違反だけど、この協定を届け出れば、労働基準法違違反でなくなるということです。このことについて、労働基準法第36条に規定されていることから、「36協定(サブロク協定)」と呼ばれています。

 

○36協定の限度時間

36協定では、法定労働時間を超えて勤務させることができる時間を決めるのですが、その上限の時間が次のように定められています。

 

1週間→15時間

2週間→27時間

4週間→40時間

1ヶ月→45時間

2ヶ月→81時間

3ヶ月→120時間

1年→360時間

 

なお、これらの限度時間は、法定労働時間を超えて勤務させることができる時間のことで、会社で定めた労働時間を超えて勤務させる時間ではありません。

 

この規定は働き過ぎの防止、健康確保を目的としたものですので、どこの会社でも共通する「法定労働時間」を基準として決められています。

 

○36協定で決めた時間を超えて勤務させてしまった場合

36協定で協定した時間を超えて勤務させると違法になります。また、超えた時間に対する残業手当はきちんと支払わないといけません。もし、超えた時間に対する残業手当を支払わないと、二重で労働基準法違反になってしまいます。

会社は社員に健康診断を受けさせなければならないか   [ 2015.10.06 ]

職場における健康診断は、有害物質などによる健康被害を早期に発見することや社員の総合的な健康状況を把握するために行うものです。この健康診断は労働安全衛生法上実施しなければなりません。

 

代表的な健康診断は主に2つあります。

 

  1. 雇入時の健康診断

会社は、常時使用する社員を雇ったときは、その社員に対して、医師による健康診断を受けさせなければなりません。

 

  1. 定期的な健康診断

会社は、常時使用する社員(満15歳以下の社員を除く。)に対して、1年以内ごとに1回、医師による健康診断を受けさせなければなりません。

 

 

○健康診断を受ける義務はあるか

社員(一部のパート社員等を除く)は、会社が行なう健康診断を受けなければなりません。ただし、会社が指定した医療機関での健康診断を希望しない場合、その他の医療機関で健康診断を受け、診断を受けるべき項目をきちんとやり、その結果を証明する書面を会社に提出することができれば問題ありません。

 

 

○健康診断結果の通知と記録について

会社は、遅滞なく診断結果を社員に通知し、健康診断個人票を作成して、これを5年間保存しなければなりません。

 

 

○健康診断実施後に会社がやるべきこと

 会社は、健康診断の結果についての医師の意見を聴き、その必要があるときは、その社員の実情を考慮して、就業場所・業務の変更や、労働時間の短縮を行わねばなりません。また、特に必要な場合は医師や保健師による指導を社員に受けさせねばなりません。

 

 

○健康診断結果報告義務

定期的な健康診断を実施した際、常時50人以上の社員を使用する会社は、遅滞なく、定期健康診断結果報告書を管轄の労働基準監督署長に提出しなければなりません。

 

健康診断を受けさせないからといって、直ちに罰則を受けるわけではありません。しかし、会社にとって特に欠けては困る社員が、診断が遅れたことで病気にかかり、長期の離脱を余儀なくされる可能性もゼロではありません。働きやすい職場環境を整える意味でも健康診断は実施する方がよいでしょう。

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