社会保険労務士法人ティグレのお役立ちコラム

2018年1月

社員を雇った時の書類をきちんとしよう   [ 2018.01.31 ]

近年、働く社員からの権利主張をされる事が多くなりました。「言った 言わない」で揉めないように、雇った時に書面を交付してトラブルを予防しましょう。

労働基準法第15条

労働基準法15条によると、会社が労働者を雇用するときは、賃金や労働時間等の労働条件を書面などで明示しなければならないとされています。明示された労働条件が事実と相違する場合、労働者は即時に労働契約を解除することができます。さらに労働条件が違う場合、就業のために住居を変更した労働者が、契約解除の日から14日以内に帰郷する場合、使用者は必要な旅費を負担しなければならないと決められています。

内容として、「書面で交付するもの」と「口頭で良いいもの」があります。

書面の交付による明示事項
(1)労働契約の期間
(2)就業の場所・従事する業務の内容
(3)始業・終業時刻、所定労働時間を超える労働の有無、休憩時間、休日、休暇、交替制勤務をさせる場合は就業時転換(交替期日あるいは交替順序等)に関する事項
(4)賃金の決定・計算・支払方法、賃金の締切り・支払の時期に関する事項
(5)退職に関する事項(解雇の事由を含む)

中小企業では、特に有給休暇、労働時間、賃金が揉め安い箇所でしょう。

転勤があるかないか、賞与についても気をつけたほうが良さそうです。

口頭の明示でもよい事項

(6)昇給に関する事項
(7)退職手当の定めが適用される労働者の範囲、退職手当の決定、計算・支払の方法、支払時期に関する事項
(8)臨時に支払われる賃金、賞与などに関する事項
(9)労働者に負担させる食費、作業用品その他に関する事項
(10)安全・衛生に関する事項
(11)職業訓練に関する事項
(12)災害補償、業務外の傷病扶助に関する事項
(13)表彰、制裁に関する事項
(14)休職に関する事項

なお、(1)~(6)は必ず明示しなければならない事項で、(7)~(14)は制度を設ける場合に明示しなければならない事項です。

「会社側の」面接のマナー   [ 2018.01.24 ]

労働市場は大きく「売り手市場=応募者が優位にたつ状態」に舵を切っています。採用コストは今後ますます上がっていく事が予想されます。

そんな状況下では、せっかく面接の約束を取り付けた応募者にはいい印象を持ってもらう必要があります。最近では、面接官の態度や雰囲気で入社を決める事もあるようです。

会社側の面接マナーとはどのようなものでしょうか、整理してみましょう。

1 心構え

まず、応募者と面接官の、立場は対等なものであることを意識しましょう。

必要以上に横柄になってもダメですし、極端にへりくだるのもよくありません。そして、候補者には誠実、公平に接し、たとえ「全然ダメな候補者」が応募してきても丁寧に対応しましょう。

2 注意点
・威圧感や緊張感を与えても、企業イメージを損ねるだけです。ストレス耐性をチェックするにしても、過去のストレスに対する対処法を聞くなどの方法が良いでしょう。
・面接官に先入観と固定観念があると、こちらの主張ばかりを言ってしまいます。できるだけ相手の話を引き出し、傾聴するようにしましょう。
・説教はしないようにしましょう。
・プライバシーや基本的人権に関わる質問はしないようにしましょう。

【質問すべきでない事項】
・本人の本籍地、出生地、生い立ち等
・家族の職業、勤務先、収入、地位、学歴、人柄、続柄等
・家庭の資産状況、住居状況、家の所在地や環境等
・思想、信条、宗教、支持政党、尊敬する人物、愛読書(新聞、雑誌等含む)
・本人の容姿、スタイル、服装
・その他面接とは明らかに関係のない私的な事項

社会保険適用拡大について   [ 2018.01.17 ]

平成28年10月から、週に30時間以上働く方に加え、従業員501人以上の会社で週に20時間以上働く方などにも厚生年金保険・健康保険(社会保険)の加入対象が広がりました。

その内容について解説します。

1 社会保険の4分の3要件とは

社会保険の被保険者になる人は、原則として「通常の労働者」です。いわゆる正社員をイメージしてもらうと良いでしょう。

この通常の労働者と比べると短い時間や日数で働くパートが、それなりの時間働いている場合には社会保険被保険者にならなければなりません。その「それなりの時間」の基準が、「正社員と比べて4分の3以上の時間働くこと」と定められています。

労働日数または労働時間で比較します。

週40時間(正社員)× 4分の3 =30時間

月間22日(正社員)× 4分の3 =16.5日

このように「パートが社会保険に入る基準の労働時間(日数)が決められます。

2 大企業の社保適用拡大

平成28年10月から、まずは従業員規模が大きい企業から基準時間を「引き下げ」る事になりました。週20時間以上働くパートに対して社会保険加入が義務付けられてたという事です。

3 中小企業の選択適用

平成29年4月からは、さらに中小企業に対しても適用基準を引き下げました。ただし全企業に強制するのではなく、労使で合意があった時に週20時間の基準が適用されることとなりました。

4 加入するメリット

パートタイマーが社会保険に加入することのメリットとして次のようなものがあります。

①将来もらえる年金が増える

②医療保険(健康保険)の給付も充実する(第3号では受けれない給付もあります)

③障害がある状態になり、日常生活を送ることが困難になった場合なども、より多くの年金がもらえるようになる

④会社と労働者が半分ずつ保険料を支払うことになるため、労働者自身が国民年金保険料・国民健康保険料を払うより安くなることがある

会社側が労働者の年金や医療の給付を充実させ安心して就労できる環境を整えることは、雇用に伴う会社の責務であり、結果として労働者の健康保持や労働生産の増進につながりうると考えられます。さらに、短時間労働者への社会保険の適用が企業の魅力を向上させ、より長く働いてくれる人材も確保しやすくなるでしょう。

産前産後休業保険料免除制度について   [ 2018.01.10 ]

産前産後休業保険料免除制度とは、出産前後の休業期間の社会保険料(健康保険料・厚生年金保険料)が免除される制度を言います。

今までも育児休業中の保険料免除はありましたが、それに加えて出産前後の期間についても会社、本人共に社会保険料が免除される制度が始まりました。以下制度について詳しく解説します。

産前産後休業期間

法律上、産前産後休業期間は以下の通りとなります。

・単胎妊娠の場合は、出産日以前42日(実際に出産した日が予定日を過ぎていた場合は、出産予定日以前42日)から、出産日後56日
・多胎妊娠の場合は出産日以前98日(実際の出産日が予定日を過ぎていた場合は、出産予定日以前98日)から、出産日後56日

育児休業期間

ちなみに、育児休業期間はこの「産後休業」が終わる日の翌日からスタートし、原則として子供が1歳まで(保育園には入れない、またはその他の事情により延長する事が可能)です。

免除期間・申し出期間

産前産後休業保険料免除は「産前休業が始まった日の属する月」から「産後休業の最終日の翌日が属する月の前月」までとなります。その期間中、申請により「会社負担分」「本人天引き分」がいずれも免除となります。なお、この申出は、産前産後休業をしている間に行わなければなりません。

免除の効果

免除された期間については、従前の標準報酬月額で保険料を納めたことと同じように取り扱われます。具体的にいうと、免除期間中も被保険者資格に変更はなく、将来、年金額を計算する際は、保険料を納めた期間として扱われます。

産前産後休業保険料免除制度は自動的に免除処理が行われるわけではありません。免除を受けるためには被保険者自身が事業所へ免除のを受けるための申し出を行う必要があります。

会社から、免除制度について産休前の被保険者に伝え、手続きをリードしてあげましょう。

出張の移動時間は労働時間か   [ 2018.01.03 ]

会社の出張となると、長時間の移動が発生してくることが多くなりますが、出張の際の移動時間は、労働時間とされるのでしょうか?

1 労働時間の定義

労働時間とは、「使用者または監督者の下で労務に服しなければならない時間」のことを指します。

キーワードは「指揮命令下」です。

労働者が使用者の下で労働するにあたり、使用者の指揮命令下にあって、行動が制限される時間であるかがポイントになります。直接「働け」と言葉で命令されているかということではなく、実態で指揮命令下にあるかを確認し労働時間であるかどうかを判断します。

2 出張の場合

出張の移動時間について、原則的としては労働時間としてカウントされないことが多いでしょう。

出張の目的は、あくまでも「出張先で業務を行うこと」であり、そのための移動は例え音楽を聴く、ゲームをする、食事をするなど私的な行動を制限されない時間なので、業務を行なうための「日常の出勤」と同じ性質のものと考えられ、基本労働時間とはならないのです。

3 労働時間になる場合

ただし、物品の運搬自体や物品の監視等について特別の指示がなされている出張などは、移動中においても物品の管理義務が生じるため、「業務中」(=労働時間)と考えられる事があります。重要な機密文書を運んでいる時も、緊張を強いることになるため、場合によって労働時間となる事があります。

出張だから一様に労働時間でないと判断するのでなく、指揮命令下にある状態であるかを検討した上で、適宜賃金を支払うなど対処をしてください。

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