社会保険労務士法人ティグレのお役立ちコラム

2019年5月

精神障害の労災認定基準について   [ 2019.05.01 ]

近年、ハラスメントによるうつ病等の精神疾患にかかる労働者の増加や自殺など社会的に関心が高まっています。今回は労働者が精神疾患にかかった場合の労災認定の要件について解説したいと思います。

精神障害の発病についての基本的な考え方
そもそも、一般的にうつ病などの精神疾患を患う場合、外部からのストレス(仕事や私生活など種類は様々)と個人のストレス耐性との関係により精神障害を疾患すると考えられます。
仕事によるストレスが原因であったとしても、同時期に私生活において強いストレスを感じていた場合、または、アルコール依存や本人の精神障害の既往歴がある等、他の要因が深く関係していると認められる場合には、その精神障害の原因がどこにあるか、医学的に慎重に判断されることとなります。

労災認定のための要件
① 認定基準の対象となる精神障害を発病していること。
② 認定基準の対象となる精神障害の発病前概ね6ヶ月の間に、業務による強い心理的負荷が認められること
③ 業務以外の心理的負荷や個体的要因により発病したとは認められないこと

以上が厚生労働省が公にしている認定基準となります。
① については、「ICD-10 精神および行動の障害」の分類に基づいて、診断されます。認知症やアルコール及び薬物による障害を除く精神障害が対象となります。業務に関連して発病する代表的な疾患のうつ病・統合失調症・急性ストレス障害等は当然認定対象となります。
② 強い心理的負荷の具体的認定基準ですが、業務による心理的負荷を「弱」「中」「強」の3段階に分類したうえで、そのうち「強」と認められる場合には労災として認められます。
ただし、心理的負荷を判断するための「特別な出来事」が複数生じた場合、その関連性に応じ、総合判断することがあります。
《例》「中」+「中」⇒強または「中」 「中」+「弱」=「中」

「特別な出来事」の具体事例としましては、
【強】
・会社経営に影響するなどの重大な仕事上のミスをし、事後対応にも当たった
・退職を強要された
【中】
・達成困難なノルマが課された
・顧客や取引先から無理な注文を受けた
・配置転換があった
等が挙げられます。
詳細につきましては、厚生労働省パンフレットをご覧ください。
(http://ur0.link/Yvl6)

なお、心理的負荷の強度の評価方法については、
精神障害を発病した労働者がその出来事とその後の状況を主観的にどう受け止めたかではなく、同種(職種、職場における立場や職責等が類似)の労働者が一般的にどう受け止めるか、という観点から評価しますのでご注意ください。

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