社会保険労務士法人ティグレのお役立ちコラム

2019年9月

未払い残業代請求訴訟における「付加金」について   [ 2019.09.26 ]

働き方改革により残業についてますます厳しい目が向けられています。未払いの残業代請求の訴訟が起きるときには、未払い残業代以外にも「付加金」と言う制裁金を請求されることがあります。

 

付加金とは?

付加金について、労基法では以下のように定めています。

 

労働基準法 第114条

裁判所は、第20条、第26条若しくは第37条の規定に違反した使用者又は第39条第7項の規定による賃金を支払わなかった使用者に対して、労働者の請求により、これらの規定により使用者が支払わなければならない金額についての未払金のほか、これと同一額の付加金の支払を命ずることができる。

 

付加金の対象となる手当は次の通りです。

解雇予告手当(労基法20条)

使用者の責に帰すべき休業の場合の休業手当(労基法26条)

時間外労働に対する割増賃金(残業代。労基法37条)

法定休日労働に対する割増賃金(休日手当。労基法37条)

深夜労働に対する割増賃金(深夜手当。労基法37条)

有給休暇中の賃金(労基法39条7項)

 

付加金の判断は裁判所が行う

付加金の支払いは必ず命じられるものではなく、あくまで、裁判所が支払いを命じることが「できる」と規定されています。裁判所が内容の悪質性や労働者の損害の程度などを検討して総合的に判断されるものと思われます(判断基準は明示されていません)。

 

いずれにせよ「未払い残業代と合わせて倍額支払わなければならない可能性」があることが会社側の抑制することになるので、裁判が長期化せず和解によって紛争解決をすることを促すために付加金があるとも考えられます。

労働保険事務組合とは   [ 2019.09.24 ]

1)事務組合とは

事業主の委託を受け、事業主が行うべき労働保険事務の処理をすることについて、厚生労働大臣の認可を受けた中小事業主等の団体の事を言います。

 

労働保険の成立手続や労働保険料及び一般拠出金の申告・納付の手続、その他雇用保険の被保険者に関する手続などの労働保険事務は、中小企業にとってわずらわしく、負担となっている場合が多いです。そこで、事務組合が委託を受けて、労働保険料及び一般拠出金の申告・納付や労働保険の各種届出等をすることができるような仕組みがあります。

 

2)委託できる事業主

常時使用する労働数によってきまります。

・金融・保険・不動産・小売業にあっては50人以下

・卸売の事業・サービス業にあっては100人以下

・その他の事業にあっては300人以下

 

3)委託できる事務

委託できる労働保険事務の範囲は、おおむね以下通りです。

(1)概算保険料、確定保険料などの申告及び納付に関する事務

(2)保険関係成立届、任意加入の申請、雇用保険の事業所設置届の提出等に関する事務

(3) 労災保険の特別加入の申請等に関する事務

(4) 雇用保険の被保険者に関する届出等の事務

(5) その他労働保険についての申請、届出、報告に関する事務

 

4)どのような場合に委託を検討すべきか

上記委託範囲にあるように、単純に各手続のわずらわしさから解放されるために検討することももちろんありですが、(3)の特別加入をしたいかどうかが大きなポイントです。特別加入とは、通常労災が適用されない中小事業主等が特別に加入できる制度で、これは事務組合を通してでしか加入することができません。労災事故が起きやすい職種の場合は検討すべきでしょう。

 

その他、労働保険料の納付額にかかわらず3回納付が選択できるメリットもあります。ただし、委託範囲外(例えば、就業規則の届出・社会保険事務手続き、外国人の届出等)の労務手続きについては自身で行うか、別の委託先(社会保険労務士)を検討する必要があります。

装具の療養費請求について   [ 2019.09.02 ]

協会けんぽ他医療保険制度において、保険医が疾病又は負傷の治療上必要であると認めて患者に装具を装着させた場合に、患者が支払った装具購入に要した費用について、保険者はその費用の限度内で 療養費の支給を行うこととなっています。

装具については、現物給付(一般の治療行為のように自己負担額以上を払わなくて良い仕組み)でなく、全額支払い、後から取り戻す方式になっています。

 

 

対象となる装具

 

支給の対象となるものは、「疾病又は負傷の治療遂行上必要なもの 」に限ります。

例えば、義肢(義手・義足)、義眼(眼球摘出後眼窩保護のため装着した場合)、コルセット、関節用装具 等があります。

 

逆に支給の対象とならないものは、「日常生活や職業上の必要性によるもの」、「美容の目的で使用されるもの」などがあげられます。

 例えば、眼鏡(小児弱視等の治療用眼鏡等は除く。)、補聴器、人工肛門受便器 等です。

 

治療用装具療養費の支給額の基準は、「障害者総合支援法の規定に基づく補装具の種目、購入又は修理に要する費用の額の算定等に関する基準」(H18.厚生労働省告示528号)別表1「購入基準」中に定められた装具の価格を基準として算定することとなっています。

 

申請方法

健康保険療養費支給申請書(立替払等、治療用装具、生血、海外療養費)に、領収書(装具や眼鏡等の名称、種類およびその内訳別の費用額、義肢装具士の氏名又は印が記載されたもの)および症例ごとに以下の書類を添付して提出します。

■医師の意見および装具装着証明書(弾性着衣等および小児弱視等の治療用眼鏡等除く)

■弾性着衣等装着指示書(弾性着衣等に限る)

△眼鏡等作成指示書(小児弱視等の治療用眼鏡等に限る)

△検査書(小児弱視等の治療用眼鏡等に限る)

△療養費の支給申請を行う装具の現物写真(靴型装具に限る)

育児休業給付金の延長に必要な書類について   [ 2019.09.02 ]

育児休業給付金とは?

育児休業給付金とはそもそも、出産後、育児の為に仕事を離れる労働者の収入を補完するすることを目的とした給付金です。

原則としては、子が1歳に到達するまでの間、出産時前得ていた給与の67%(育児休業取得6か月後からは50%)支給されます。

 

保育園入園できない等の理由で職場復帰できない場合

原則としては1年ですが、預け入れる保育所等が見つからない場合、こどもが1歳6ヶ月になるまで(1歳6ヶ月到達時にも同様の理由で職場復帰できない場合は子どもが2歳になるまで)延長することが出来ます。

 

延長するために必要な書類

通常の育児休業と同様に

・育児休業給付金支給申請書

 

の他に、

①     保育園の不承諾通知書(保留通知書)

②     入所申込書の控(省略できる場合もございます。申請前に管轄のハローワークに確認しますと確実でしょう)

等が必要となります。

 

この保育園の不承諾通知書ですが、利用開始日が1歳の誕生日以前とする必要があります。保育所への入所希望日(利用開始日)が、1歳の誕生日の翌日以降となっている場合には延長の対象とはなりませんので注意が必要です。

自治体によっては入所申込みが各月1日、11日、21日の利用開始日しか受け付けない場合もございます。誕生日が9月26日の場合に、10月1日を利用開始日として申し込むと、給付金の延長の対象外となってしまいますので、深く注意が必要です。

 

なお、1歳6ヶ月到達後も延長を希望される場合は、同様に不承諾通知書の発行が必要となります。

 

年度が跨らない場合には、入園の空き状況により、不承諾通知書を発行してもらえますが、年度をまたぐ場合、再度入所申込を行う必要がある為、きちんと予め準備しておくことが重要となります。

 

いざ延長をしようとして、給付金の延長対象外とならないよう必要書類等きちんと把握し、期間に余裕をもって準備出来るようにしましょう。

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