社会保険労務士法人ティグレのお役立ちコラム

2019年10月

有給休暇の賃金の算出方法   [ 2019.10.30 ]

有給休暇の法改正がされ、従業員に有休消化を促すものの、実際に支払方法について不安に思う経営者も数多いのではないでしょうか?

今回は有給取得時の賃金の計算法についてみていきます。

 

労働基準法39条第7項によれば、有給時の賃金について以下の3つの方法を規定しています。

(1)平均賃金
(2)所定労働時間労働した場合に支払われる通常の賃金
(3)健保法第3条の標準報酬日額

 

算出方法の詳細

(1)平均賃金:算出方法
⇒有給休暇を取った日(給与の〆日がある場合はその日)以前3ヶ月間の賃金総額を総日数で割った金額。

ボーナスなど臨時の賃金は含まず、家族手当・通勤手当や残業代を含む
根拠条文:労働基準法12条

(2)所定労働時間労働した場合に支払われる通常の賃金
根拠条文:労働基準法 施行規則 第25条

 

要するに休んでいなかったと仮定して通常通りの給与を支払う方法

 

(3)健保法第3条の標準報酬日額

※こちらを規定するためには別途過半数労組または過半数代表者との書面協定が必要となります。

標準報酬日額は、毎月の健康保険料の計算の基礎となる標準報酬月額を「30」で割った金額となります。

 

以上のように労働基準法計算方法として3方法規定されておりますが、このうちから1つを選択し、就業規則に明示する必要があります。

人や雇用形態によって、計算方法を変更することは出来ませんので注意が必要です。

教育訓練給付金の拡充について   [ 2019.10.23 ]

教育訓練給付金の拡充について 教育訓練給付金とは、 労働者の主体的な能力開発の取組を支援し、雇用の安定と再就職の促進を図ることを目的とする給付制度です。 教育訓練給付金には2種類あります。「一般教育訓練給付金」と「専門実践教育訓練給付金」になります。 一般教育訓練給付金と専門実践教育訓練給付はともに厚生労働大臣の指定する教育訓練終了した場合に授業料等の一部が給付金として支給される雇用保険の給付金の一種です。 対象となる教育訓練は一般教育訓練給付金の場合は通信教育や英会話等比較的手軽に受講できるものなど多岐に渡りますが、専門実践教育訓練給付金は看護師や美容師等の専門学校やMBAなどの大学院講座等、より専門性・実践的訓練が対象となります。 主な改正点 この教育訓練給付金ですが、開始当初は一般教育訓練給付金のみでしたが、 2014年から拡充され、専門実践教育訓練給付金が支給されるようになりました。 また、平成30年・31年と専門実践教育訓練給付金の支給額が拡充されました。 ・もともとの支給金額 一般教育訓練給付金:教育訓練経費の20%(ただし上限10万円・下限4000円) 専門実践教育訓練給付金:教育訓練経費の40%(ただし上限32万)+資格試験合格後20%(合格時48万) 合計60% (最大3年) 改正後の支給額 専門実践教育訓練給付金:教育訓練経費の50%(上限40万)+資格試験合格後20%(合格時56万) 合計70% (最大4年) また、改正に伴い、支給対象要件が一般・専門実践教育訓練ともに雇用保険加入期間が3年以上(初回のみ1年以上で給付可能)となりました。

求人票に固定残業代を明記する際の注意点   [ 2019.10.16 ]

「固定残業代手当」を導入している企業がハローワークへ求人票を提出する場合、以下について明示することが求められています。

・固定残業代に関する労働時間数と金額等の計算方法
・固定残業代を除外した基本給の金額
・固定残業時間を超える時間外労働
・休日労働及び深夜労働分についての割増賃金の追加支払う旨

固定残業代とは
名称によらず、一定時間分の時間外労働、休日労働及び深夜労働に対して定額で支払われる割増賃金のことを言います。

求人票の手当欄には、具体的には以下のよう記載します。

【a】 基本給又は時間額欄
基本給には固定残業代など、各種手当は含めず記載

【b】 定額的に支払われる手当欄
固定残業代が、時間外労働の有無に関わらず固定的に支給されるものである
こと、超過分が法定どおり追加で支給されることを明記することを条件に、 固定残業代等を「b 定額的に支払われる手当」欄に記載
なお、他の「定額的に支払われる手当」に固定残業代が含まれる場合には、 固定残業代分の金額を分けて記載

【c】 その他の手当等付記事項欄
b欄に固定残業代手当と記載した場合には、「c その他の手当等付記事項」 欄に、「時間外手当は時間外労働の有無に関わらず、固定残業代として支給 し、○○時間を超える時間外労働分は法定どおり追加で支給」と記載


残業代対策として、固定残業制度を導入する企業が多くなってきています。ただ、適切に運用できていないと制度そのものが違法と判断されますし、従業員が内容を知らず入社してきた場合には労使のトラブルに繋がる恐れがあります。

ハローワークへの求人票提出に限らず、固定残業制を導入する場合は、金額や時間数等を明確にしたうえで募集をかけるようにしましょう。

健康保険の被扶養者要件について   [ 2019.10.09 ]

被扶養者とは

健康保険では、被保険者が病気や怪我をした時や亡くなった時、または出産した時等で保険給付が行われますが、その被扶養者(主に家族)についての病気・怪我・死亡・出産についても、保険料負担無く保険給付が行われます。この被扶養者となれるかは、以下3つの基準を基に判断されます。

 

1)親族の範囲

被保険者からみて、3親等以内の親族である事が必要です。例えば、自分の子供は1親等、孫は2親等、ひ孫は3親等となりますので、ひ孫まで被扶養者になることができます。

 

2)同一の世帯に属しているか

直系尊属、配偶者、子、孫、弟妹以外の親族を扶養にする場合、同一の世帯に属していることが条件です。上記1)の例で言うと、子と孫は同一世帯に属してなくても良いですが、ひ孫は属している必要があります。

 

3)生計が維持され、収入は基準内か

被保険者に生計を維持されているかは、被扶養者の収入基準で判断されます。

 

<同一世帯に属している場合>

年収が130万円未満(60歳以上または障害者は180万円未満)であり、被保険者の年収の1/2未満であること

 

<同一世帯に属していない場合(主に別居)>

年収が130万円未満であり、かつ被保険者からの仕送り額より収入額が少ない場合は、原則として被扶養者に該当します。

 

年収とは、扶養家族になる日から将来に向かって1年間の収入見込み

よく誤解されがちですが、ここで言う年収とは1月から12月までの収入の事ではありません。例えば、8月末で会社を退職した配偶者(60歳未満)の場合、1月から8月の合計収入が1000万円であったとしても、9月以降の1年間の収入見込みが130万円未満であれば、9月1日から扶養家族になれます。年収130万ですので、月額約108,000円程度で収まりそうなら扶養を検討した方が良いです。

 

扶養家族にいれる場合、被扶養者異動届出という書類を年金事務所に提出するのですが、扶養加入日が60日以上過去に遡る場合は、加入日が正しいことを証明する書類の提出も求められるため準備に時間がかかります。その分、保険証の交付も遅くなり良いことはありませんので、該当者がでてきたら、早めに届出するようにしましょう。

賃金日額・基本手当日額の変更について   [ 2019.10.02 ]

一般的に「失業保険」と言う呼ばれ方をする失業・再就職活動中の給付を「基本手当」と言います(注)。雇用保険では、離職者の「賃金日額」※1に基づいて「基本手当日額」※2を算定しています。賃金日額については上限額と下限額が設定されており、「毎月勤労統計」の平均定期給与額の増減により、毎年8月1日にその額が変更されます。

(注)失業中の給付は基本手当以外にもあります。

※1 離職した日の直前の 6 か月に毎月決まって支払われた賃金から算出した金額。離職票に退職前の賃金額が記載されています。

※2 失業給付の1日当たりの金額。「雇用保険受給資格者証」(第1面)の 19 欄に記載されています。年齢区分などによって計算方法が異なります。離職時の年齢により上限額が異なるのは、離職年齢により必要な生計費が異なるとみなされているからです。

 

令和元年は、平成 30 年度の平均定期給与額が前年比で約 0.8%増加したことから、上限額・下限額ともに引き上げになります。詳しくは以下の通りです。

 

離職時の年齢29 歳以下

賃金日額上限額13,510円→ 13,630 円

基本手当日額上限額6,755円→ 6,815円(+60)

 

離職時の年齢30~44 歳

賃金日額上限額15,010円→ 15,140円

基本手当日額上限額7,505円→ 7,570円(+65)

 

離職時の年齢45~59 歳歳

賃金日額上限額16,520円→ 16,670円

基本手当日額上限額8,260円→ 8,335円(+75)

 

離職時の年齢60~64歳

賃金日額上限額15,750円→ 15,890円

基本手当日額上限額7,087円→ 7,150円(+63)

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