社会保険労務士法人ティグレのお役立ちコラム

2019年12月

雇用に関係する助成金について   [ 2019.12.25 ]

従業員を雇っていて、雇用保険に加入している事業所が一定の要件を満たした場合、申請をすることでお金をもらう事ができます。これを助成金と言い、毎年納付している雇用保険料が財源となっております。働く従業員にとって良いことをしたら、その種類によって申請できるのですが、主に以下のような助成金があります。

 

➤雇用調整助成金【休業・教育訓練・出向を通じて従業員の雇用維持】

➤特定求職者雇用開発助成金【就職困難者(高年齢者・障害者・母子家庭の母等)を雇用】

➤トライアル雇用奨励金【安定職業を希望する未経験者を試行的に雇用】

➤キャリアアップ助成金【有期契約労働者等を正規・無期雇用等に転換】

➤出生時両立支援助成金【男性労働者に育児休業を取得させる】

 

他にも、社会情勢に合わせて様々な助成金があります。

なお、助成金を申請するためには、事業所として労働関係法令を遵守していることが前提となります。

 

例えば、以下のようなところが確認され、満たしてない場合は不支給になることもあります。

➤出勤簿や賃金台帳が整備されているか

➤社会保険を適正に加入しているか

➤支給賃金が最低賃金額を下回っていないか

➤残業代の未払いはないか

➤有給休暇は付与しているか

 

また、書類偽造等で不正受給と判断された場合には以下ペナルティーがあります。

➤助成金の返還を求められる

➤事業所名の公表

➤将来の助成金申請ができなくなる(最低3年間)

➤会計検査院の調査もありえる

 

中小企業にとって助成金は魅力的ですので、助成金をもらうこと自体が目的になっているケースがあるように思います。年々、助成金の審査も厳しくなっており、不正をしているつもりがなくても不正受給と判断された場合には取り返しがつきません。申請要件をしっかり確認の上、無理のない程度で申請するようにしましょう。

社会保険上の住所変更のお手続き   [ 2019.12.18 ]

従業員の引っ越し等により従業員の住所変更があった場合、

基本的には、年金事務所に対し、健康保険・厚生年金被保険者住所変更届を提出することになります。

本手続きにより、年金事務所での登録変更が行われ、年金定期便等、被保険者へ変更後の住所に送付されることになります。

 

但し、この住所変更手続きにつきまして、取扱が徐々に変わりつつあります。

今現在、市町村での住所変更お手続きに際しましてマイナンバーの提出が必須となっております。

 

原則としては、マイナンバーを通じて、市町村役場から年金事務所へと連絡が行き、連動して自動的に社会保険上の住所変更もなされるよう仕組みが変更されたようです。

 

但し、マイナンバーを通じた住所切替ですが、全て自動的に変更されるわけではないので、注意が必要です。

 

原則としては、マイナンバー情報と被保険者情報が紐づけされておりますので、自動変更されますが、被保険者取得時にマイナンバーで申請していない場合やマイナンバーを変更した場合等、稀に自動的に変更されない場合がございます。その場合には、従来通り、住所変更お手続きが必要となります。

 

住所変更がなされているかの確認方法について

①年金事務所へ問い合わせをする。

⇒事業所の整理記号・被保険者番号・対象従業員の基礎年金番号等をお伝えした上で、新住所をお伝えすると、新住所に変更がなされているかお答えいただけます。(マイナンバー反映には少々時間を要するそうなので、住所変更後1ヶ月ほどしてから問い合わせをすると確実になります。)

 

②年金事務所から事業所への通知書

⇒住所変更が正しく行われなく、年金事務所からの年金定期便等が送付出来ない場合、

事業所宛に対象従業員の住所不明の通知書が届きます。

通知書に従い、住所変更手続きを進めることで、住所変更が出来ます。

 

 

原則的には不要となった住所変更手続きですが、稀にマイナンバーで対応できないこともあります。

従業員に住所変更があった場合には、注意してお手続きするようにしましょう。

労働保険料申告手続きをしないとどうなるか   [ 2019.12.11 ]

毎年7月10日までに労働保険料の申告納付をします。

通常は5月下旬から6月上旬にかけて労働保険申告のための書類が会社宛に届いて、その申告書を用いて申告します。
申告時には、前年度の労働保険料の過不足精算と当年度の概算保険料申告を同時に行いますが、
もし、この労働保険の年度更新の手続を忘れるなどして行わないとどうなるのでしょうか?

1、申告しないと勝手に決められる

労働保険の保険料の徴収等に関する法律19条4項と5によれば、事業主が年度更新手続きをしない

つまり労働保険料の前年度の確定額と今年度の見込額を申告しない場合は、
政府が労働保険料の前年度の確定額と今年度の見込み額を決定(これを『認定決定』といいます)し、
納入告知書により通知が行われ、通知を受けた日より、15日以内に保険料を納めなければなりません。


例えば、前の年の確定保険料として支払った額が100万円ならば、同じ100万円に決定されることになります。


2、追徴金が課せられることもある

この認定決定により、労働保険料またはその不足額を納付する必要がある場合、
認定決定された労働保険料の10%の『追徴金』が科せられ、
これを通知書に指定された納期限までに納付しなければならなくなります。



3、実務上の処理
実際に追徴金の処分が下されることは多くありません。
未提出事業所に対して、労働局から催促通知が行われます。
催告に定める期限までにきちんと手続きを済ませれば追徴金はかかりません。

働き方改革関連法に関しまして   [ 2019.12.04 ]

2019年4月より働き方改革関連の改正法が適用され始め、早くも半年が経過しました。どのような項目が制定されているか、また、今後予定されている項目についてみていきます。

 ※時期は中小企業のものです。

【2019年4月~】

①5日間の有給休暇取得義務

②高度プロフェッショナル制度創設

③フレックスタイム制の精算期間が3ヵ月に

④産業医機能の強化

⑤勤務間インターバル制度の努力義務

 

【2020年4月~】

⑥残業時間の上限規制(罰則付き)

 

【2021年4月~】

⑦同一労働・同一賃金の原則の適用

 

【2023年4月~】

⑧割増賃金率の中小企業猶予措置廃止

 

このように様々あるのですが、中小企業全体に関係する①⑥⑦⑧を抜粋して紹介します。

 

①5日間の有給休暇取得義務(2019.4~)

年10日以上の有給休暇が発生している労働者には、1年間で必ず5日を取得させなければなりません。今までは、労働者からの申出がなければ与えなくても良かったのですが、そうではなくなり、企業側から取得を働きかける必要があります。各従業員の給保有日数の管理が、より重要になってくると思います。

 

⑥残業時間の上限規制(罰則付き)(2020.4~)

労働者の過労死等を防ぐ目的から、残業時間を原則月45時間かつ年360時間以内にする等の上限が設けられます。超過すると刑事罰の適用もあります。月22日労働だとすると、平均して1日2時間程度の残業時間に抑える必要があります。

 

⑦同一労働同一賃金の原則の適用(2021.4~)

正規・非正規の不合理な待遇差をなくすため、同一労働・同一賃金の原則が法文化されます。

労働者から待遇差についての説明を求められた場合は、事業主は返答をしなければなりません。

 

⑧割増賃金率の中小企業猶予措置廃止(2023.4~)

今まで、中小企業は「月の残業時間が60時間を超えた場合の割増率50%以上」という制度が猶予されていましたが、その猶予が廃止されます。

 

 

働き方改革とは別の話ですが、残業代の請求権の時効が5年(現状は2年)になりそうです。つまり、過去の残業代請求が2年分ではなく5年分できるようになるかもしれません。長時間労働させていること自体が、企業にとって今まで以上にリスクになる時代です。生産性は損なわず、労働時間短縮に向けた取り組みは日々励んでいく必要があるでしょう。

最新記事

カテゴリ別

月別記事

サービス案内

お役立ちコラム 新着記事

社会保険労務士法人ティグレ

  • 東京
  • 〒160-0023
  • 東京都新宿区西新宿6-12-1
    パークウェストビル10F
  • 電話:03-5321-6346
  • FAX:03-5321-5724
  • 大阪
  • 〒540-0012
  • 大阪市中央区谷町2-6-4
    谷町ビル8F
  • 電話:06-6943-9338
  • FAX:06-6943-9339
  • 名古屋
  • 〒460-0002
  • 名古屋市中区丸の内1-17-29
    NFC丸の内ビル9F
  • 電話:052-205-7209
  • FAX:052-205-7206

事務所案内の詳細

お問い合わせフォーム

ティグレグループ リンク